今回の先輩が学校にやって来ました。
カラフルないでたちのこの人…増田さんといえば…。
・「つけまつけまつけまつける」・「ぱちぱちつけまつけて」大人気きゃりーぱみゅぱみゅちゃん。
このカワイイ世界を一緒に作り出しているのが増田さんなのです。
ミュージックビデオやライブのセット小道具まで手がけています。
増田さんは日本が誇る「カワイイ」の文化を世界に広めた第一人者です。
「カワイイ」発祥の地原宿のカルチャーを伝えるイベントは各国で大盛況。
アメリカ・サンフランシスコでは4万人もの観客が押し寄せました。
世界中を虜にする「カワイイ」の伝道師。
そんな増田さんの授業とは…?
(一同)せ〜の!うわ〜っ!ポップでカラフルでカワイイ!み〜んなハッピーになれる授業が始まります!千葉県…増田さんの母校です。
(拍手)5年3組30人の後輩たち。
(増田セバスチャン)はい!皆さんおはようございます。
(一同)おはようございます!増田セバスチャンです。
ふだんはアートディレクターっていう職業をしてます。
皆さん知ってるかな?きゃりーぱみゅぱみゅって知ってる人手挙げて!
(一同)は〜い!はい。
…のビデオとかそういった美術をやってます。
何か知ってる曲とかある?なるほど。
踊れたりするの?
(子どもたち)れおんが…!はい!立って!イエ〜イ!
(拍手)自称クラス一のモテ男…いいですか?いいよ。
・「つけまつけまつけまつける」
(笑い声)じゃあ今回は僕の仕事をちょっと皆さんで体験してもらおうと思います。
目の前にあるのは…ジャ〜ン!フェルト。
たくさんのいろんなカラフルなフェルトがあります。
このあと皆さん前に来て自分の好きな色を持ってってもらって机の上をこうやってどんどん色で埋めて下さい。
(子どもたち)色…?うん。
増田セバスチャン流アートディレクター入門編。
まずは色の世界に触れてみます。
自分がこんな机だったら勉強しやすいのにな〜とかそういうふうに考えて…。
シンプルな木目調だった机がカラフルに変身!しかも一人一人全く違う机になりました。
それぞれどんなイメージがあるのかな?洋菓子と和菓子みたいな色のイメージで置きました。
こっちの方がクッキーみたいな感じでこっちがお茶とかケーキとか。
なるほど!結構見えてきた。
これすごいよね。
みんな見て!この置き方すごいよね。
こっちの片方の白は自由に落書きができてこっちはカラフルだからいろんな色を使って落書きできるからこういう机にした。
ふ〜ん。
こっちは落書きできるように?うん。
こういうふうに置いてるのは?出っ張ってるところに高さを表してるとか。
へえ〜!すごいね。
すごい面白いこれ。
何か…どう?ちょっとやっぱり違う感じしない?教室の雰囲気も…。
それってやっぱり色の持つチカラなのね。
それで僕も小さい頃すごく嫌いなものっていっぱいあって大人になって好きになったものとかもいっぱいあるのね。
それを今回色のチカラで嫌いなものを好きになる。
これが今回の授業のテーマ。
僕も30年前に嫌いだったものがこの学校にあります。
いたずらっ子だったからね結構怒られたの。
先生にいつもいつも怒られてある場所に連れていかれたのね。
更衣室じゃない?さあどこかな?増田さんの嫌いだった場所って?実は…校長室です!
(一同)ええ〜っ!開けてみたい人!
(一同)は〜い!・
(一同)せ〜の!うわ〜っ!すご〜い!
(子どもたち)何〜!?カワイイ!これ校長室!?ええ〜っ!?みんなびっくり!校長室がかわいくなってる!実は増田さん授業の前日も学校にやって来て校長室を作り替えていたのです。
美術スタッフと一緒に4時間かけて作業。
誰もが来たくなるカワイイ校長室にしちゃいました!校長先生どうですか?生徒たちがふだんの見た感じとは…。
いつも入ってくる子どもたちの顔と全然違いますね。
じゃあ今度は皆さんまずはちょっと苦手なものを考えてみて下さい。
小学5年生は何が嫌いなのかな?うわっ!出てくる出てくる!みんないっぱい書いたね。
みんなの心の中がすごくよく分かるっていうかね。
みんな面白いね。
元気でたくましくてそしてちょっと物悲しい感じもありますね。
ちひろちゃんどれ書いた?「算国理社の教科書」とあと「ランドセル」。
どこが嫌いなの?ランドセルは…。
さっき「重い」って言う人もいたけど。
今売ってるランドセルと違ってあんまりかわいくない。
買ってもらったやつが?そう。
たくさんの「嫌い」の中に気になる答えが…。
「自分」。
書いたのは…「自分」と…。
自分?何で自分嫌いなの?全部嫌い。
何か…。
何で?何もできないし。
ええ〜?あと「学校」と…。
学校も嫌いなの?嫌い。
何で?何か…嫌だ。
嫌だ?う〜ん。
あと授業も嫌い。
じゃあ学校来るの嫌なんだ?嫌だ。
そうなんだ…。
そっか。
「すぐ怒る女子」と…。
すぐ怒る女子?男子も言われてるしすぐ怒る女子も言われてるね。
あと「バカな大人」。
バカな大人。
ホント大っ嫌いだよね。
分かるわ〜。
すごいね。
うん…。
「自分を嫌い」と言うかのんさんに増田さんは自分の子どもの頃を重ねていました。
増田さんは幼少期耳が聞こえませんでした。
しかし4歳になるまで誰からもその事に気付かれず周りの大人からはいつも怒られてばかり。
理不尽に思いながらもそんな音のない世界で増田さんはある場所を見る事が大好きでした。
それは近所の商店街。
もしかしたらそれは子どもの目の…子どもの感覚だったからこそすごく色彩がカラフルに感じたのかもしれないんですけど商店街の文房具屋さんだったりおもちゃ屋さんだったりお菓子屋さんだったりのそのパッケージとかそこに置いてあるものの色彩みたいなもの。
もっと昔ってすごくカラフルだったと思うんですね。
小さい頃に見た商店街。
その色彩豊かな光景が後の増田さんの人生に大きな影響を与える事になったのです。
自分が美術とか演劇とかで表現したい事をするならばその中のリアリティーというのは何だったかなと考えた時にやはりその商店街で生まれた原風景。
それでそういったものを使った表現をしたいなと思ったんです。
25歳の時輸入雑貨などを扱うお店を原宿にオープン。
「衝撃的なかわいさ」をコンセプトにしたこの店はたちまち世界中の若者の心をつかみました。
原宿から「カワイイ」の文化を発信し続ける増田さん。
今回の授業でもカラフルでカワイイ世界に触れる事で子どもたちに色の持つ可能性を感じてほしいと考えています。
増田さんはある子の事を気にかけていました。
ちょっとやっぱりこの間の授業で1人…ちょっと何かみんなより違うような答えをしてたので…。
こんにちは〜。
こんにちは〜。
かのんちゃん!元気だった?「自分が嫌い」と答えていた…なぜ自分が嫌いなのか聞いてみました。
みんなできてるけどできない事が多いから…。
多いかな?勉強も別にできるって訳ではない…。
うん。
でも自分に対して正直だよね。
自分が嫌いとか自信ないとかって。
みんな思わないもんね小学生じゃ…。
だってまだ男子はさ「セバスチャン!オカマのまねできるんだよ!見て見て〜!」みたいなそういうノリの中で「私は自分が嫌いなんです」みたいな感じでさ。
やっぱり違うもんね。
多分かのんちゃんが思ってる世界っていうのは今も自分に自信がないとかボール投げられないとか二重跳びできないとかすごいちっちゃい世界でその中ではもしかしてかのんちゃんという存在は何もできない人かもしれないけどおっきく見たらそこではかのんちゃんを必要としてるところがあるかもしれないよね。
自分自身も松戸にいた時にはここにはなじめないなと思ってそれで東京に出たタイプだから…。
まだまだ世界は広いし日本も広いし…。
増田さんが地元の松戸を飛び出し行き着いた場所です。
増田さんはこの街で自分の居場所を見つけました。
目移りする?うん。
フフフ。
かのんさんにとって初めての原宿。
見るもの全てが新鮮です。
あっこれ…。
あっ!これ…。
増田さんのお店にも行ってみました。
いらっしゃ〜い。
こんにちは〜。
フフフ!何ドキドキしてる?それ知ってましたか〜?あ〜!ウフフ!つけるとこういう感じでキラキラするんですよ。
カワイイですよね。
カラフルで自由な世界が広がっていました。
失礼します。
こんな感じです。
鏡見てみて下さい。
カワイイですよね〜。
カワイイですよね〜。
すごい似合ってます〜。
こういう所に来てもしかして自分がいてもいい場所…自分が活躍できるような場所というのがあるんじゃないかって彼女の中に芽生えればこれからこの人生というものを積み重ねていく時に生きていくようなヒント…そういうふうになればいいかなとは思うんですよね。
おはようございます!
(一同)おはようございます!これから苦手なものを今持ってきてるカワイイものでデコレーションして楽しくカラフルにしようと思います。
みんなの嫌いで苦手なもの。
家から持ってきたものを使って早速デコレーション開始です!「何したらいい?」って。
どんどん自由にさ…。
うまくやろうとするとうまくできないと思う。
だからどんどんどんどん手を動かす。
つい無駄な時間を過ごしてしまうというしょうくんは時計が嫌い。
これだけでも結構カワイイんだよ。
周りだけこう…。
こうやって…。
こうやって囲んでいくだけでも。
ああ!ホントだ。
ねっ?ちょっと違うでしょ?ちょっと違う。
うん。
こうきくんが恐怖を感じるという嫌いなものは…ゴリラでした。
これすごいじゃん!斬新だね。
野球が苦手なのはおうすけくん。
おうちゃんいいねこれ。
カッコイイね〜。
嫌いなものがどんどんカラフルになって何だかかわいく見えてきました。
あっ!これすごい!いいセンスだね。
この感じすごいよ。
そっか〜。
これちょっと発見だな。
この垂らすっていうのいいね。
着想が…やっぱり今「自由にやっていいよ」って言ってて意外と自由な事ってできないんですけどそれはなぜなら自由の中に生きてないので…。
でも彼ら彼女たちはそこを超えてきてるので…。
なかなか上手に吹けないというリコーダー。
調べるのが難しい国語辞典。
片づけが面倒な譜面台。
それぞれの嫌いなものに真剣に向き合う子どもたちの姿を見て増田さんにも新たな発見があったようです。
何か「幸せのカタチ」っていうのはもしかして手数なのかなとも思ってきましたね。
その手数っていうのは一つ一つ手をかける愛情というかそういったものっていうのが多ければ多いほど「幸せのカタチ」に近づくというかね。
習字が苦手というゆいさん。
道具をかわいくしてみてどんな気分?ゆい習字が嫌いだったけどカラフルにして好きになれそう…。
暑がりのりょうたろうくんは見るのも嫌だったというストーブをかわいくしました。
何か…色を使うともっと楽しくなる。
自分の部屋とかも白一色で地味だからそういう色使ったらもっと明るくなるのかなと思った。
とび箱が苦手なれおんくん。
これまで3段までしか跳べませんでした。
かわいくしたとび箱で4段に挑戦!奇跡は起きるのか?おお〜!すごい!
(拍手)みんなの嫌いなものがかわいくカラフルになりました!今度は一人一人が作ったものをいっぱい全部合わせてみんなの作品を作りたいと思います。
いよいよ最後の仕上げ。
みんなのカワイイを集めてもっともっとかわいくしよう!かのんさんが積極的に作品作りに参加していました。
クラスの中心となってみんなの意見をまとめます。
世界がまだ狭いからもっと広げてみてみたいな事を言われてまだリーダーとか全然やってないからとりあえずそういう事から始めてみようかなって思って…。
まだ全然駄目だからもっと頑張ってちゃんとみんなに信頼してもらえるような人にはなりたい。
完成しました〜!イエ〜イ!
(一同)イエ〜イ!
(拍手)30人クラス全員で作った作品です。
苦手なもの。
まだ大好きにはなれないけどちょっとは好きになれたかな?2日間皆さん御苦労さまでした。
(一同)ありがとうございました!みんなに会ってホントに相模台小学校に通っていた頃をすごい思い出したのでその時に考えてたものっていうのをだんだん年取るにつれて忘れてたんだけどもみんなの目を通して小学校の時の色彩というのを自分も感じられたので逆にホントにありがとうございました。
みんな今感じてる事ってすごく貴重でこれからどんどんどんどん生きていく上にあたって積み重ねていくとどんどんいろんなものを忘れていくので今見たものを必ず気持ちの中の写真を撮って下さい。
はいチーズ!
(ノックアウトくん)高橋さん。
はい。
2015/03/06(金) 19:25〜19:50
NHKEテレ1大阪
課外授業 ようこそ先輩「カワイイでつくる幸せのカタチ〜増田セバスチャン〜」[解][字]
アートディレクター増田セバスチャン。きゃりーぱみゅぱみゅのハッピーでカラフルな世界を作り出してきた。子どもたちの苦手で嫌いなモノをカラフルなものへと変身させる。
詳細情報
番組内容
増田セバスチャン。きゃりーぱみゅぱみゅのハッピーな世界を生み出すアートディレクターだ。カラフルでポップな世界を次々に作り出してきた。一見には派手でカラフルな世界にも、実は深い意味が込められている。苦難の人生の節目節目で“カラフル”に助けられてきたという。授業では、子どもたちが「苦手だな」「嫌い」と感じているさまざまなモノを、色の持つチカラで変身させる。学校を、どんなふうに変えたのだろうか。
出演者
【出演】アートディレクター…増田セバスチャン,【語り】篠原ともえ
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – その他
趣味/教育 – その他
情報/ワイドショー – 暮らし・住まい
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
2/0モード(ステレオ)
日本語(解説)
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