NHKニュース7 2015.03.06


患者8人が死亡していた問題。
遺族の弁護団は、医師などの刑事告訴も検討する考えです。
原発事故で出た放射性物質を含む牧草。
処理はいまだに進んでいません。
その背景は。
こんばんは、ニュース7です。
まず、安全保障法制の整備に向けた与党協議です。
きょうは政府が、集団的自衛権の行使を巡る、法整備の方針を示しました。
この中では、武力行使の新たな3要件に該当する新たな事態を、新事態と位置づけ、日本が武力攻撃を受けていなくても、自衛隊が武力を行使できるよう、法改正を行いたいとしています。
きょうの与党協議は、焦点となっている集団的自衛権の行使の議論に入りました。
政府が示した方針です。
去年7月の閣議決定に盛り込まれた3要件に該当する新たな事態を、新事態と位置づけます。
その上で、武力攻撃事態対処法を改正し、日本が武力攻撃を受ける、武力攻撃事態などと区別して、新事態という概念を加えるとしています。
そして新事態に対応するため、日本が武力攻撃を受けていなくても、自衛隊が防衛出動し、集団的自衛権の行使として武力を行使できるよう、自衛隊法76条などを改正する方針を説明しました。
この新事態について、与党内では、存立危機事態という名称にする案などが検討されています。
一方、国会周辺では。
戦争できる国造りを許さないぞ!
集団的自衛権の行使容認に反対してきた人たちが集まり、自衛隊の活動範囲が際限なく広がる可能性があるとして、憲法9条を守れなどと訴えました。
与党協議では、政府が示した方針に、自民、公明両党からこんな意見が出ました。
自民党からは、切れ目のない安全保障の法整備を進めるうえで、必要不可欠な改正だなどと、支持する意見が相次ぎました。
一方、公明党は、政府の言う新事態の定義にはあいまいな点があり、今の法律で規定されている、武力攻撃事態などとどこが違うのかがはっきりしないなどとして、新事態の定義を明確にするよう求めました。
また新たな3要件に沿って、他国に対する攻撃であっても、国民を守るために、他に手段がないときに限って、自衛隊の武力行使を認めるという点を、より明確に法律に書き込むべきだという指摘も出されました。
さらに、与党協議のあとに開かれた公明党の会合では、集団的自衛権の行使は、国や自治体の役割を定めた、国民保護法の適用が必要になるような、日本が武力攻撃を受ける可能性がある場合にとどめるべきだという意見も出て、政府側に、具体的な説明を求めていくことを確認しました。
きょうの与党協議で、自民、公明両党は、今月中に与党としての考え方の方向性を取りまとめたうえで、政府が法案化作業を終えた段階で、与党協議を再開することを確認しました。
次です。
川崎市で、中学1年の男子生徒が殺害され、少年3人が逮捕された事件で、リーダー格の18歳の少年が調べに対し、中学生のスマートフォンを川に投げ捨てたと供述していることが、捜査関係者への取材で分かりました。
警察は、証拠を隠そうとしたと見て、捨てた場所を特定し、川を捜索することにしています。
川崎市の河川敷。
警察は、川崎市の中学1年生、上村遼太さんを殺害したとして逮捕された3人のうち、リーダー格の18歳の少年を立ち会わせて、事件当時の詳しい状況を調べました。
少年は、衣装ケースのようなカバーや、青いシートに覆われた状態で検証に立ち会いました。
この事件では、逮捕された2人の17歳のうちの1人が、前日の夜、スマートフォンのLINEで、上村さんから遊びの誘いを受け、これを知った18歳の少年が、呼び出すように指示したことが分かっています。
事件後、上村さんのスマートフォンは見つかっていませんでしたが、18歳の少年が調べに対し、多摩川に投げ捨てたと供述していることが、捜査関係者への取材で新たに分かりました。
警察は、少年らが証拠を隠そうとしたと見て、捨てた場所を特定したうえで、川を大がかりに捜索することにしています。
また18歳の少年は、上村さんに以前、暴行したのを、別のグループに告げ口され、頭にきたと供述しているということです。
このグループは、暴行を謝罪させようと、事件の8日前、少年の家に押しかけて、警察官が出動する騒ぎになっていました。
こうしたことも含め、少年は上村さんについて、周りから慕われていて、むかついたなどと供述しているほか、先輩への態度がなっていないとか、自分を立ててくれず、いらっとしていたと話していることも分かりました。
警察は、18歳の少年が、上村さんに一方的に不満を募らせていたことが、事件の背景にあると見て、さらに詳しく調べています。
医師の手術の技術はかなり稚拙だ。
手術の映像を分析した専門医は、こう指摘したということです。
群馬大学医学部附属病院で、腹くう鏡手術を受けた患者8人が死亡していた問題で、遺族の弁護団が、独自に調査した内容を明らかにしました。
病院の調査では検証が不十分だとして、調査の継続を求めるとともに、医師などの刑事告訴についても検討する考えを明らかにしました。
きょう午後、弁護団の記者会見。
示したのは、患者が受けた手術の同意書でした。
群馬大学医学部附属病院で、去年までの4年間に、40代の男性医師による、腹くう鏡手術を受けた患者8人が死亡していた問題。
病院の調査委員会は最終報告で、どの程度、肝臓を切除すればいいのか、事前の評価が不十分な状態のまま、手術を行った可能性があるなどとして、すべての事例で過失があったと、結論づけました。
弁護団は、70代の母親を亡くした遺族の思いを紹介しました。
弁護団は、男性医師について、患者の経過観察など、カルテの記載が著しく欠落しており、医師法に違反している疑いがあると指摘しました。
腹くう鏡手術は、腹部を切り開く手術より、患者の負担は少ない一方で、高度な技術が必要とされています。
弁護団は、男性医師が行った実際の手術の映像を分析した、専門医の意見も明らかにしました。
その上で、病院側の調査は、医師本人からの聞き取りが不十分で、患者が相次いで死亡しているにもかかわらず、なぜ手術を続けたのか、検証が十分ではないとして、調査を継続するよう求めています。
一方、同じ医師が執刀した、腹部を切り開く開腹手術でも、10人が死亡しています。
このうち1人は、病院が当初診断していた、がんではなかったにもかかわらず、医師は、その事実を遺族に告げず、死亡診断書にも虚偽の記載をしていました。
これについて弁護団は、有印公文書偽造に該当するような極めて悪質な行為であると指摘しました。
弁護団は、医師などの刑事告訴も検討する考えを明らかにしました。
群馬大学医学部附属病院は、会見の内容を精査していないので、コメントできないとしています。
さて、開業が来週14日に迫った北陸新幹線。
東京と石川県金沢市を結びますが、その石川県に、中小型液晶パネル製造大手、ジャパンディスプレイが、新工場を建設することを明らかにしました。
およそ1700億円に上る大規模な設備投資です。
日経平均株価はきょう、1万9000円近くまで上昇。
およそ14年11か月ぶりの高値をつけました。
さらに、ことし1月の景気動向指数は、2か月連続の上昇。
内閣府は、景気の基調判断を、前の月に続いて、改善を示しているとしました。
こうした中、およそ1700億円に上る大規模な設備投資計画が発表されました。
発表したのは、中小型液晶パネル製造大手のジャパンディスプレイ。
3年前、日立製作所と東芝、ソニーの3社の液晶パネル事業を統合して発足しました。
先進国に加えて、インドなど新興国でも、スマートフォンの需要拡大が見込まれるとして、石川県白山市に、中小型液晶パネルの新工場を建設します。
石川県によりますと、この予定地は、5年前に閉鎖したキリンの工場の跡地だということです。
ジャパンディスプレイは、新工場を来年中に稼働させ、スマートフォンの上位機種向けとなる、最新の液晶パネルなどを生産する計画です。
都市部に比べ、地方での景気回復の遅れが指摘される中での、今回の大規模な設備投資。
地元では雇用の創出や、経済活性化への期待が高まっています。
安倍総理大臣は、衆議院予算委員会の集中審議で、憲法改正に関連して、総理大臣として憲法を順守し、擁護する義務があるのは当然のことだと述べたうえで、時代に合わなくなった条文もあるとして、憲法改正に重ねて意欲を示しました。
一方、民主党の柚木国会対策副委員長は、下村文部科学大臣を、講演に呼んでいる任意団体について、次のように指摘しました。
また、きょうの委員会で、中谷防衛大臣は、防衛省の文官と自衛官が、共に対等の立場で防衛大臣を補佐することなどを盛り込んだ、防衛省設置法の改正案に関連して、文民統制・シビリアンコントロールに関する政府の統一見解を示しました。
次です。
東京電力福島第一原発の事故のあと、今も残されているのが、こちら、放射性物質を含む牧草など、農林業系廃棄物です。
放射性物質の濃度が低いものは、通常のごみと同じように処理できますが、福島県など5つの県で処理を行っている市町村は、およそ30%にとどまっていることが分かりました。
福島第一原発から70キロ余り離れた、宮城県白石市で酪農を営む佐久間純一さんです。
この4年間、放射性物質を含んだ牧草を、敷地内で保管してきました。
農林業系廃棄物です。
重さにして50トンに上ると見られています。
劣化や動物による被害で、シートに穴が開き、中の牧草が見えているものも。
農林業系廃棄物には、牧草だけでなく、堆肥やきのこの原木なども含まれます。
こうした廃棄物や汚泥などのうち、放射性物質の濃度が1キログラム当たり8000ベクレル以下のものは、市町村などが、一般の廃棄物として処理を行うと、法律で定められています。
ところが、農林業系廃棄物が多いとされる福島県など5つの県について、NHKが県や市町村を通じて、保管と処理の状況を調べた結果、農林業系廃棄物が発生した、または保管しているとした137の市町村のうち、8000ベクレル以下の廃棄物の処理を行っているのは、およそ30%に当たる41市町村にとどまりました。
処理が終わったのは8つの市町村だけでした。
処理が進まない理由の一つは、焼却や最終処分に、住民の理解が得られていないことです。
また、今ある施設では、処理能力が足りない一方で、必要な施設が確保できないという回答もありました。
国は、焼却や埋め立てなどにかかる費用の半分を補助する制度を設けていますが、制度を活用したのは、15の市と町にとどまります。
保管が長期化して、腐食が進むと液状になり、焼却などの処理が、一層難しくなるおそれも指摘されています。
国は、基本的には通常のごみと同じように、安全に処理できるとして、住民の理解を得るための支援を進めたいとしています。
耳が聞こえない障害を乗り越えて作曲活動をしているとしていた、佐村河内守氏を取り上げた、NHKや民放の番組について、BPO・放送倫理・番組向上機構の委員会は、裏付け取材は不十分なところもあったが、放送倫理違反があるとまでは言えないとする見解を公表しました。
BPOの放送倫理検証委員会は、きょう午後、会見を行いました。
耳が聞こえない障害を乗り越えて作曲活動をしているとしていた、佐村河内守氏。
しかし去年、他人に作曲を依頼していたことが発覚しました。
BPOの放送倫理検証委員会は、佐村河内氏を取り上げた番組のうち、NHKとTBS、テレビ新広島、テレビ朝日、日本テレビの合わせて5つの局で放送された7つの番組について、佐村河内氏や制作担当者への聞き取りなどを行い、きょう、見解を公表しました。
委員会は、それぞれの番組が佐村河内氏について、自身で作曲しているという点と、耳が全く聞こえていないという2つの点で、虚偽の事実を放送したと指摘。
その上で、裏付け取材は不十分なところもあったが、放送内容が真実であると信じるに足る相応の理由や根拠が存在していたと判断し、放送倫理違反があるとまではいえないとしました。
また問題の発覚後の対応について、各局とも速やかにおわび放送をするなど、視聴者の誤解を解くうえでは的確だったとしています。
その上で、民放4局については、なぜ虚偽の事実を信じたのか、自己検証が不足していると指摘するとともに、検証結果を公表しておらず、視聴者に対する説明責任を果たしたとは到底いえないとして、結果の公表をぜひ検討するよう求めました。
一方、NHKについては、調査報告書をホームページに掲載し、検証番組も制作するなど、ほかの局より丁寧に検証が行われているものの、問題の核心に関わる番組を放送した局としては、不十分なところが散見されるとして、再度検証し、結果を公表することを望みたいとしています。
NHKは、見解を真摯に受け止め、教訓を番組制作に生かすことで、引き続き再発防止に取り組んでいきますとしています。
また民放4局は、見解を重く受け止め、今後も検証を続ける。
または、今後の番組制作に生かしていくなどとしています。
ニュースを続けます。
中国の楼継偉財政相は、アジアインフラ投資銀行に、ヨーロッパの一部の国が参加の意向を示していると、記者会見で明らかにしました。
アジアインフラ投資銀行は、中国政府が設立を提唱しているもので、東南アジア各国やインドなど、27か国が参加を表明しています。
ヨーロッパの具体的な国の名前は明らかにしませんでしたが、関係者によりますと、G7・先進7か国にも、参加を検討している国があるということです。
次世代の党は党大会を開き、ことしの活動方針を決定しました。
憲法改正を早期に実現するため、党独自の自主憲法の草案を年内に策定することや、子育て支援など、国民生活に密着した政策に取り組み、統一地方選挙で、候補者全員の当選を目指すことなどを盛り込みました。
南海トラフの巨大地震などに備えて、海上保安庁は、日本赤十字社と全国規模で新たな協定を結びました。
日本赤十字社の医師や物資などを巡視船で現地に運ぶことや、専用の窓口を設け、情報を共有することなどを盛り込んでいます。
気象情報は寺川さんです。
こんばんは。
こちらは、福岡市の桜のつぼみの様子です。
少しずつ膨らみ始めているようです。
咲くのが楽しみですね。
そうですね。
きょうはこの桜の開花予想が発表されました。
最も早いのは高知で、今月19日の予想です。
東京は26日、仙台は来月の10日の予想です。
ことしの開花は、全国的に、おおむね平年並みです。
そして満開となるのは、この開花から、およそ1週間から10日くらいたってからとなりそうです。
そして、この土日の天気、どうでしょうか?
この土日は、すっきりしない天気の所がありそうです。
今、このように日本の南の海上が雲の通り道となっています。
この土日、この雲が、多少、南北に移動する見通しです。
大きく北に広がることはありませんが、やはり太平洋側の地域では、この雲がかかりやすく、雨のぱらつく所がありそうです。
2015/03/06(金) 19:00〜19:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース7[二][字]

▽集団的自衛権の行使 法整備に向け自公協議 【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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【キャスター】武田真一,【サブキャスター】松村正代,【気象キャスター】寺川奈津美

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