パルテノン神殿を中心に広がるギリシャの首都アテネ。
その港町として古代から栄えてきたピレウス。
ここは港に沿って閑静な住宅が広がるおしゃれなエリアです。
訪ねたのはギリシャで最も有名な魚介レストラン。
レフテリスさんはテレビの料理番組の司会もしているギリシャ料理界のドンと言われる有名人なんです。
ドンよろしく!しかしレフテリスさんに作ってもらうのはギリシャ料理ではない。
日本料理の「もんじゃ焼き」。
与えられるヒントは簡単なもんじゃ。
「もんじゃ焼き」は最初はドロッそのうちフワッ最後に焼き目がカリッと違った食感を楽しむもんじゃ。
ギリシャで「もんじゃ焼き」。
ではお願いします。
専用のヘラとはこちらです。
いや必ず使ってもらいたいんです…。
これ難しいですよ。
レフテリスさん厨房へ向かいました。
頭をかいて引き出しから何か出しました。
更にバットを取りました。
ああおいしそう。
さあドンどうなりますか?お弟子さんが持ってきたのは新鮮なイカ。
イカを細く切っていきます。
まるでイカそうめんのようです。
ドンによると熱するとイカがキュッと締まって食感がどんどん変わるんだそうです。
イカそうめんだよね。
あらよく見ると「もんじゃ焼き」のヘラを使って炒めています。
今度は…。
ギリシャ人が大好きなアルコール度数が高いお酒です。
お〜真っ赤な炎が上がった。
そして香りも。
ウゾはアニスなどのスパイスやハーブで香りづけしているんです。
更に店特製のバジリコソースを加えてまたまた「もんじゃ焼き」用のヘラを使って混ぜていきます。
ドン使いこなしてます。
香りはどうです?レフテリスどん。
いい香りのようです。
続いてこちらの赤いペースト。
ミキサーで撹拌。
冷蔵庫で一晩寝かせたトマトペーストなんです。
そのトマトペーストに「もんじゃ焼き」のヘラを使って切り込みを入れました。
おっ今度は小さいヘラを使って黒い石の板へ。
これは…。
「カラマリ」とはイカの事。
イカの頭文字「K」を書きました。
その上にポテトを揚げたものをトッピング。
更に丸く型をぬいたトマトペーストを載せた。
ん?「KO」ですか?そしてイカのウゾ炒めバジリコソースをペーストの上に載せていきます。
ポテトを載せて再びイカをかぶせた。
料理界のドンの技術を盗もうと弟子たちが真剣なまなざし。
「KO」の文字とイカをオーブンへ。
5分ほど焼きます。
焼き上がりました。
小さいヘラを使って型を外します。
芸が細かい!ヘラの使い方がちょっと強引…。
更にパルメザンチーズをパラパラと振りかけたら…。
レフテリスシェフが作ったトマトペーストと…グリルした事で酸味に甘みがプラスされたトマトペースト。
ウゾの甘いエキゾチックな香り漂うイカそうめんはプリプリモチモチ。
爽やかだけどコク深いバジリコソースの連打でノックアウト!秘書と常連さんが試食。
ピンセットでイカを取って食べるんですね。
秘書が試食。
お味は?シェフももう一口。
さあさあ始まりました「妄想ニホン料理」。
おなじみの日本料理を海外の料理人がごくごく簡単なヒントだけを頼りに作る作る!今回のお題は「もんじゃ焼き」。
中国そしてギリシャの料理人たちが新たに生み出す「もんじゃ焼き」は一体どんなもんじゃ?これは料理の新たな可能性が広がる異文化交流クッキングバラエティーなんじゃ!
(拍手)DAIGOさんは「もんじゃ焼き」なんか行く?俺ね実はあんま知られてないんですけど「もんじゃ焼き」DKBなんですよほんとに。
「DKB」って何ですか?類君分かる?もう一度お願いします。
2人とも無理するのやめてもらっていいですか。
かっこよくなっちゃって類君言ったら。
ギリシャの妄想「もんじゃ焼き」早速食べてみましょう。
ケーキみたいできれいですね。
いただきま〜す。
どう…?イカの時ウゾという強そうな酒使ってたじゃないですか。
ギリシャではお料理とかによく使うけども日本だとなかなか使われる事はねないんですけども。
ウゾご用意しました。
水で割るとなんと白く濁るんです。
ほんとだ!そうだったのか!ウゾどうぞ。
唇につけただけで分かりますね。
これは強いですね。
アルコール度数間違いなく。
何回言うんですか。
(笑い)春秋時代呉の都だった蘇州。
白壁の家々。
石橋。
運河を行く船が旅情をかきたてます。
古い歴史を持つ蘇州は昔から名書家や名画家を輩出してきました。
今でも書や絵画を求め全国から人々が集まります。
これだけ文字に縁が深ければきっと面白い「もんじゃ焼き」を妄想してくれるに違いありません。
やって来たのはこちらの大衆レストラン。
優しそうな笑顔で現れたのは…ここは地元の人たちや観光客でにぎわうレストラン。
蘇州の料理は素材の味を生かした淡白な味付けが特徴。
上海料理のルーツとも言われています。
料理人歴27年のベテランシェフ王さんの得意料理は秘伝のタレを使った桜桃肉。
豚のバラ肉を煮る事3時間更に3時間蒸して出来上がるこの料理。
脂身は甘く肉は口に入れた途端にとろけます。
それでは王さん「もんじゃ焼き」の妄想よろしくお願いします。
どんなもんじゃ?本当に困った様子の王さん。
「ボウジャイファン」ですか?とにかく「もんじゃ焼き」は作れそう?それでは妄想「もんじゃ焼き」お願いします。
早速調理開始かと思いきや王さんがいきなり何かを取り出しました。
これは石焼ビビンバで使う器?王さん日本料理を妄想して下さい。
実はこうした鍋を使って作るごはんが…日本の釜飯のようにいろんな具を載せて鍋ごと炊き上げる料理なんです。
王さんがまず用意したのが蘇州特産の青菜。
それにむきたてプリプリの川エビ。
おもむろに調理を始める王さん。
さっきまでの優しい笑顔は影を潜めすっかり料理人の顔です。
まずはおたま4分の1ほどのラードをたっぷり鍋に入れて熱します。
そこに青菜を加えてさっと炒め続いて金華ハム塩漬けハムを入れ更に炒めていきます。
そしてそこになんと大量のごはんを投入!青菜やハムと一緒にごはんを中華鍋の中でしっかりと混ぜ合わせます。
ちょっと待って下さい。
王さんこれチャーハンってわけじゃないですよね?と言っている間に川エビも投入。
全ての材料を鍋で軽く振ったら先ほど用意した石鍋の中に入れます。
すると王さんエビチャーハンが入った石鍋をコンロの火にかけました。
確かに鍋は焼けてますけど「文字を焼く」というヒントは?どうやら石鍋の熱を使ってごはんの表面に卵の文字を浮かび上がらせるようです。
すばらしいアイデア!期待してます。
ここで「もんじゃ焼き」のヘラが登場。
ごはんの上に文字を彫っていきます。
卵をよく溶いて卵液を作り容器に移せばこれが卵の筆だ。
王さん丁寧に卵液をごはんの溝に流し込んでいきます。
ところが…。
肝心の卵液がごはんに染み込んでお米の下に消えてしまうんです。
これでは文字が浮き上がりません。
王さん大ピンチ。
このままでは文字の国のプライドが!すると王さん何かを手にして戻ってきました。
それ何ですか?さすがプロの知恵。
かたくり粉で溝を固めてその上からもう一度卵液を流し込みます。
今度は大丈夫ですか?吉と出る事を祈る。
こちらが王さんの作った…熱々のごはんの表面には筆のかすれが味わい深い「吉」の文字。
たっぷりのラードで炒められたごはんは青菜の苦みと塩漬け肉の塩分が絶妙な味加減。
中心はふっくら。
そのうち熱が通っておこげがカリカリ。
食べているうちに食感が変化します。
試食するのは経理担当の2人組。
お二人お味はいかがですか?王さんもパクリ。
庶民派料理をアイデア一つで新しい料理に作りかえた「もんじゃ焼き」。
大吉です!なぎらさんなら…簡単な文字しか無理でしょ。
無理ですよね。
ああいいですね。
DAIGOさんだったら?僕名字が内藤なんで内藤の「内」という字とか。
「もんじゃ焼き」はかつて「文字焼き」と呼ばれていたとか。
その中に…当時人気の屋台文字焼き屋があります。
水で溶いた小麦粉をしゃくしですくって円い鉄板などに垂らし文字を書いて焼く。
ゆえに文字焼き。
江戸の子供たちは夢中になりました。
時は移って明治初期。
大森貝塚を発見した事で有名なエドワード・モース博士が文字焼き屋を目撃。
博士の残した滞在記によると…。
やがて駄菓子屋で出されるようになり名前もなまって「もんじゃ焼き」に。
これは昭和30年ごろの映像。
このころ「もんじゃ焼き」はお好み焼きと共に駄菓子屋の定番でした。
その後「もんじゃ焼き」の具は増えていき子供からバブリーな大人まで愛されるようになったそうな。
諸説ありますが。
なぎらさんもちっちゃい頃は駄菓子屋さんで食べてた?駄菓子屋さんですよ。
ジャーッなんてやっちゃった日には隣とくっついてガキ大将が「ここまで俺のな」って。
「いやいや私のがあったんですけど」「いやいやここまで」って。
それでおのおの土手みたいのを作るようになってそこにちまちまちまちまくっつかないようにしてた。
今行くでしょ。
不思議ですね。
ず〜っとね。
かつてベネチアやオスマン帝国が覇を競ったペロポネソス半島の港町ナフプリオ。
この美しい街はアテネの前のギリシャの首都でした。
今も避暑地として愛されています。
訪ねたのは街の中心にあるレストラン。
お父さんを継いでヤニスさんで2代目となるレストラン。
街の演劇好き文学好きが夜な夜な集います。
人気メニューは鶏肉のウゾ炒め。
ウゾと香辛料のバランスが絶品です。
ほんじゃ「もんじゃ焼き」の妄想にかかってもんじゃ。
どんなもんじゃ?それからこのヘラを使って下さい。
とにかく3つのヒントは全部満たして下さい。
あっ顔がゆでだこのように…。
真っ赤になって悩んでます。
とりあえず買い物に出ました。
撮るなよ。
市場にやって来ました。
選んだ食材はホウレンソウ。
それもたっぷり2キロ購入。
そして…。
ポロネギも買いました。
調理開始。
まずは市場で買ったホウレンソウを小さく切っていきます。
大きなボウルの上でカット。
続いて太いポロネギを十文字に切ってみじん切り。
ネギも輪切りにしてホウレンソウの中へ。
赤タマネギのみじん切りカットした大量のディルも加えました。
更に卵を1個割り入れた。
オリーブオイルと塩コショウナツメグを加えてよく混ぜ合わせていきます。
今度は野菜に小麦粉を入れました。
水を加えてよく混ぜていきます。
すると鉄板にハケでオリーブオイルをしきました。
あれひょっとしてこれは?野菜の生地を載せて焼いていきます。
おっ「もんじゃ焼き」の土手?何の文字にするのでしょうか?これはアルファベットの「O」かな?いや違うようです。
「Q」かな?まさにギリシャならではの「文字焼き」。
分かりまシータ。
ここでオルガさん大きなヘラを手に取りました。
ひっくり返すんでしょうか?使い方も完璧です。
何でしょう?ヤニスさんとオルガさんが作った…外側はカリカリで香ばしく内側はかむごとにホウレンソウやネギのシャキシャキな食感に変わっていきます。
そしてディルの爽やかな香りがエーゲ海の風。
ギリシャ料理に欠かせない塩気の強いヤギのフェタチーズをかけて食べればピザのような西洋風「もんじゃ焼き」のような。
ヤニスさんの愛妻イオアナさんと娘のアリスちゃんが試食です。
おっヘラを持った。
さあ何の文字が出てくるのか。
これは…ユーロ?ヤニスさんギリシャ語のシータの中にエプシロンとシグマの文字を隠していたんです。
さあお味の程はいかがでしょう?ヤニスさんまた真っ赤。
ただしアリスちゃんにはまだ無理のようですね。
はいこれが日本の「もんじゃ焼き」ですよ。
(拍手)是非ギリシャに「もんじゃ焼き」広めて下さい。
ギリシャの妄想「もんじゃ焼き」スタジオで焼いてみましょ。
一気にね一気に。
(DAIGO)いきます!早く…。
いきます。
(DAIGO)お〜!
(拍手)両面がこんがり焼けたら食べ頃なんじゃ。
もんじゃいってみます。
お願いします。
なぎらさんの口に入りました。
「お好み」でもない?
(なぎら)あのヒントでよくいったですねここまで。
そうですよね。
すごいアイデアだと思った。
うわっめちゃくちゃうまい!香りもいいですよね。
おこげとほんとに合ってますよね野菜が。
ちょっとしたかけら?おこげの。
これがねほんとに…。
これ「もんじゃ」なんですよこの部分だけ。
焦げた部分ねなるほど。
完全に「もんじゃ」の味するから。
まあ見た目は近いですけども味は結構離れますね。
そうですねディルだとかのハーブが入ってるからキャベツの甘さもないですしね。
確かに。
似合うね。
文化と文化が出会った時ワッハッハと笑う余裕があればおいしい発明生まれるもんじゃ。
皆さんも是非ワッハッハとクッキング!「妄想ニホン料理」また来週お会いしましょう。
カリニヒタ!2015/03/06(金) 02:00〜02:30
NHK総合1・神戸
妄想ニホン料理「モジモジしないで♪もんじゃ焼きの巻」[字][再]
日本料理をまったく知らない海外の料理人が、簡単なヒントだけを頼りに作ったら?生み出される、奇想天外・抱腹絶倒なニホン料理の数々!今回は「もんじゃ焼き」だ!
詳細情報
番組内容
“もんじゃ焼き”に挑むギリシャ・アテネのシェフへのヒントは、「文字を焼いたもの」「専用のカトラリーを使う」「かつて子どもたちが駄菓子屋で食べたが、甘くない」??? 果たして、どんな哲学的“もんじゃ焼き”が生まれるのか!? 対する中国は文人の都・蘇州の料理人。書などの文化香り立つこの街は食についても奥深い。ギリシャ・中国の数千年の歴史が、がっちり相まみえる異文化交流クッキングバラエティを召し上がれ!
出演者
【出演】なぎら健壱,DAIGO,林幸子,シャウ・ウェイ,【司会】清水ミチコ,栗原類
ジャンル :
バラエティ – 料理バラエティ
情報/ワイドショー – グルメ・料理
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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