脱原発:高浜再稼働「関西全体の問題だ」大津、大阪で集会

毎日新聞 2015年03月08日 20時12分(最終更新 03月08日 20時20分)

高浜原発の再稼働反対を訴えて集会に参加した人たち=大津市で2015年3月8日午後2時14分、後藤由耶撮影
高浜原発の再稼働反対を訴えて集会に参加した人たち=大津市で2015年3月8日午後2時14分、後藤由耶撮影

 東京電力福島第1原発事故から11日で4年になるのを前に、大津市と大阪市で8日、脱原発を訴える団体などが主催した集会があった。関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の再稼働に向けた手続きが進んでおり、両集会には福井県からも関係者が参加して再稼働反対を訴え、「関西全体の問題だ」などと呼びかけた。

 大津市の琵琶湖周辺であった集会とデモ行進には約1000人(主催者発表)が参加。福井大名誉教授の山本富士夫さん(74)は「原発産業に関わる福井県民は声を上げづらい。関西全体で反対を」と求めた。三日月大造・滋賀県知事は、原発に依存しないエネルギー社会の早期実現への尽力を約束したメッセージを寄せた。

 大阪市北区の扇町公園での集会には約3500人(主催者発表)が参加。大飯原発訴訟原告団代表の住職、中嶌哲演さん(73)=福井県小浜市=は演壇に立ち「高浜町議会や町長は再稼働を急いでいる。若狭の原発再稼働は地元自治体や福井県だけの問題ではない」と訴えた。参加者で大阪府松原市の稲岡美奈子さん(66)は「再稼働反対の声を政府や電力会社は無視しないでほしい」と話した。【加藤明子、山田毅】

最新写真特集