2010/12/11  

いわきの吉野谷鉱泉は、いろんな意味でグッとくる温泉なんです!  温泉(国内)
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はい、というわけで、渋温泉のイベント「音泉温楽」も終わって、ちょっと落ち着いたらまたやっぱり温泉、ということで、福島県のいわきに行ってきました。

いわきで温泉というと、「いわき湯本温泉」やフラダンスで一躍有名になった「スパリゾートハワイアンズ」なんでしょうが、実は鄙びた鉱泉が点在していて新興住宅地のちょこっと入ったところに、ド秘湯感溢れるつげ義春的鄙び鉱泉があったりするんです。なんとなく僕的には「ウルトラセブンが振り向くと、なんかの星人が現れた!」って感覚に近いんです。なぜか、なんとなく。

そんな、いわき鉱泉群の中でも温泉マニアには有名なのが、この「吉野谷鉱泉」なのです。
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まず場所はここなんですが、見てもらったら分かると思いますが、近くに小学校もあったり、サイゼリアなんかもあったりして、いわゆる明るく楽しそうな今時の新興住宅地が周りにあります。で、この吉野谷鉱泉の一画だけ、森で池があったりして、山の中みたいな様相になってるんです。その落差に驚いちゃうんです。たぶん昔はド田舎だったんでしょけど、街が発達してきてベッドタウン化して、ここだけが残っちゃった、って感じなんでしょうね。

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こんなつげ義春の漫画の世界が残ってるってんで、結構マニア的には有名で、検索するといっぱいブログなんかが出てくるんですが、実は、ここ、僕的にはそんなことよりも凄く感動したことがあるんです。それは、この鉱泉の入浴感!なんですよ。

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<隣のもう1つの浴槽です。こっちにはシャワーがありました。石鹸は湯治の老人が滑るから使っちゃいけないとのことです>

これはもうかなりの驚きだったんです。いわゆる鉱泉で沸かし湯なんですが、湯が毛穴からジワーッと入ってくるような、かるく肌に突き刺さるような感覚は、もう感動モノで、今までいろいろな温泉に入ってるんですけど、ここの肌感覚は、最高の1つだ、と思うんです、僕にとっては。温泉の好きずきの感覚ってのは人それぞれ違うもので、僕が最高って言っても他の人にとってはそんなに、ってこともあると思うんで、一般的には言えませんが、僕にとっては、ここはちょっとした宝物的温泉ですね〜。いい湯を見つけたっていう喜びと、こんな異空間の世界とで、一挙にテンションが上がりましたよ。

その上、ここのご主人、柳内伸作っていう作家さんで、こんなけったいな本をいっぱい書いてるノンフィクション作家さんなんです。自分から「柳内伸作っていう作家なんだ。千葉に住んでたけど、実家のここにほとんどいて、ここで書いてるぅ」って言ってました。ご主人の写真も撮っておけばよかったなぁ。今度泊まりに行って撮ってきたいです。

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その上驚いたのは、「蛍雪ゼミナール」っていう塾もやってて、どこで教えてるのかと思えば、なんと、この鄙びた吉野谷鉱泉の中で教えてるんですよ。新興住宅街から谷を下って行った森の中の鄙びた異空間で勉強する子供たちの感覚は、果たして如何なるものなのか。シュールだなぁ。かなーりグッときますよ。

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<頂いた「蛍雪ゼミナール」のビラです>

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「白水鉱泉水」「渋水鉱泉水」の蛇口から、成分の違う二湯が出てきて、ブレンドしてるみたいです。なんでブレンドしてるのかは分かんないなあ。今度これもなんでなのか、聞いてみたいぃ。コップもあるので飲んでみると、どちらも無色透明無味無臭で、若干渋水の方がまろやかな感じ、かな。

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<「釜入口」の看板。ここに、ちょっとふとっちょな湯沸かし番頭さんがいて、まさにつげ漫画に出てきそうな感じでした。ああ、今度写真撮りたいぃ。かなりグッとくるんです。>

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<このバケツに冷たい源泉が入ってて、湯が熱かったらこの冷泉を足して温めると。逆に温かったら鐘が置いてあってチリチリンと鳴らしたら、湯沸かし番頭さんが沸かしてくれる、とのことです。>

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ストロンチウムにプロミンって、なんなんだ! そんな温泉成分、聞いたことないぞ。この成分が感動の入浴感に誘うわけか!

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<長期滞在の湯治のお客さんもいるみたいで、生活感溢れてます>

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<16時から18時は女性専用みたいですね>

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<頂いた吉野谷鉱泉のパンフレットです、一応これが。「ビール、コーラ売ってます」ってわざわざ書いてあるのが笑える。しかも上の方に。そんなにビール、コーラが重要なのか。ヤギさんも飼われてます。>

公式HPはないみたいですが、ここに情報が載ってますね。

江戸時代からの相伝の由緒ある鉱泉で、ちゃんとした成分表はなかったんですが、昔ながらのわき水鉱泉が自然と湧いてるんだと思います。森の奥に神社もあるみたいですからね。今度じっくり行きたいものです。

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他にも「カンチ山鉱泉」ってところに行ったんですが、ここは2年前に営業をやめてました。おばあちゃんとおじいちゃんが隠居してTV見てました。ここも歩いて数分のところに洋服の青山とかがあったりするのに、ここだけダート道の廃墟的様相なのです。なんかグッとくる、い、わ、きぃ

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普通の温泉好きは、湯本の「さはこの湯」が定番ですね。いわき湯本は温泉は街で一括供給なので、どこも基本的に湯質は同じの、泉質は含硫黄-ナトリウム-硫酸塩・塩化物泉で、湯の香りがして、掛け流しでいい湯ですよ〜。

一見して、普通な感じの地方都市、いわき、ですが、何かある。まだまだそんなに知られてない鉱泉があるに違いない。そんな思いが募る、今日この頃ですぅ〜。

ではでは〜。
タグ: 鉱泉 秘湯 鄙び


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