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ポイント不正疑惑の「まいど」、多数のIDを登録しポイントを分散取得か ヤフーの対策をかわす?
「ヤフーショッピング」に出店している家電通販サイト「まいど」(6日に閉鎖)の運営会社が、大量の架空注文でヤフーから不正にポイントを取得した疑いがある問題で、不正に気づいたヤフーが、注文時に使われるIDに、獲得できるポイントの上限を設定したところ、運営会社側が新たに多数のIDを登録し、ポイントを稼いでいたとみられることが7日、関係者への取材で分かった。
客の「ヤフーID」ごとに付与される通常ポイントは出店者の負担だが、ポイントの還元率が高くなるキャンペーン中はヤフーが増額分を負担。1ポイントは1円としてヤフーショッピング内で使える。
ヤフーによると、キャンペーン中に不正とみられるポイント狙いの注文は「まいど」以外の複数の通販サイトでも以前から相次いでいた。このためヤフーは平成24年3月から、1つのIDが1回のキャンペーンで獲得できる増額分ポイントに1万ポイントの上限を設定。同年7月からは上限を5千ポイントへ引き下げた。
関係者によると、23年4月以降、「まいど」で取り扱う商品の注文はキャンペーン期間中に突出して増加していたが、翌24年3月の上限設定後は、目立った増加はなくなった。
しかし、しばらくすると以前のようにポイント狙いとみられる大量の注文が相次ぐようになったためヤフーが調査。特定の数十のIDで、キャンペーンごとに大量注文を繰り返していたことが判明した。
こうした注文は以前は限られたIDでしか行われておらず、ヤフーは、「まいど」側が新規に数多くのIDを登録、獲得するポイントが上限を超えないようにするため、架空注文をそれぞれのIDに分散して行っていたとみている。
ヤフーは今後、他の出店者に対し、こうした行為は犯罪に当たるとして注意を促す方針という。
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