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「ポイント5倍」狙い数億円不正取得か ヤフーが家電通販サイト「まいど」告訴へ 運営会社、架空取引疑い
関係者によると、こうしたキャンペーン開催日に限って「まいど」だけが突出して売り上げが伸びる状態が平成24年ごろから目立ち始め、昨年末には普段の二十数倍に上る開催日もあった。
開催日に「まいど」で大量の注文をするヤフーID(利用者ID)は数十個あり、いずれも1回のキャンペーンで1つのIDが獲得できる増額分ポイントの上限まで取得していた。
調査の結果、ヤフーは運営会社側が、数十人分のヤフーIDを使って「まいど」に架空の注文を繰り返している可能性が高いと判断した。
運営会社側は、ヤフーから取得した増額分ポイントを、他のヤフーショッピングの家電通販サイトで使用して格安で商品を仕入れ、「まいど」で販売していたとみられる。
ヤフーはこれらが詐欺行為に当たり、過去数年にわたり年1億円前後の被害を受けていた可能性が高いとして、警視庁への告訴を検討している。
運営会社は、架空注文で売上高を増やし、金融機関の融資を受けやすくすることを狙った可能性もある。関係者によると、売上高全体の2割程度が架空売買によるものだったという。
運営会社の担当者は産経新聞の取材に「社長がいないので詳細は分からない」。ヤフー広報室は「運営会社から廃業するという連絡があったのは事実」としている。