天才デザイナー佐藤可士和さんのデザインの失敗から学ぶベネフィット(お客様にとっての価値)の重要性
公開日:
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最終更新日:2014/09/03
マーケティング
セブンカフェ
博報堂が生んだ天才デザイナー佐藤可士和さんのデザインがセブンイレブンのセブンカフェに引き続き、今度はウイダーインゼリーのパッケージデザインの件で、叩かれていますね。天才にも間違いはあるわけですが、どこで間違ってしまったのか?共通する1つの大きな原因をみつけたので、マーケティング的観点からここで述べさせていただきます。
答えは簡単、ベネフィットに重点が置かれていない
「ベネフィット」とは、お客様が手に入れることによってもたらされる価値、成果、効用のことです。今回のセブンカフェで言えば、「アイスコーヒーを飲んで喉を潤したい」ということになりますが、早く喉を潤したいのに、どのボタンを押したらいいのかわからない。。。
L?R?レフト?ライト?レギュラー?ラージ?もちろんかっこつけたいのはわかるのですが、初めて買う人が迷ってしまうような、わかりづらいものは意味ないのです。
セブンカフェ修正例
この件は、セブンイレブンの店員さんがテプラや手書きで、どれを押せばいいのかわかりやすいようにポップを作って対応していますね。そのボタンを押したら、あなたに何をもたらしてくれるのか?これがベネフィットなのです。アイスコーヒー、ホットコーヒーの小であり、大なわけです。それをわかりづらくしてしまったら普通のお客さんは逃げてしまうのです。今回は店員さんの努力により改善されたわけですが。
と思ったら今度は、佐藤可士和氏による大リニューアルの結果はウイダーinゼリーの売上高が前年同期比1割減の情報が入ってきました。今度は実際に売り上げが下がってしまったのが明らかになってしまったので大変ですね。
森永製菓、「ウイダーinゼリー」まさかの躓き
佐藤可士和氏による大リニューアルの結果はウイダーinゼリーの売上高が前年同期比1割減
田嶌 ななみ :東洋経済 編集局記者 2014年08月16日「新しい価値観を世の中に提示していく」――。
こう掲げて今年3月、森永製菓は主力商品「ウイダーinゼリー」のラインナップとコンセプトを一新する、大リニューアルを実施した。
従来の「エネルギー」「マルチビタミン」「プロテイン」という機能性を軸にしたラインナップから、「エネルギー」「カロリーハーフ」「カロリーゼロ」というカロリー別のラインナップに変更。リニューアル会見では「ウイダーのブランドコンセプトに時代のニーズをプラスした」と自信を見せていた。しかし、わずか4カ月で、このリニューアルは見直しを余儀なくされることとなった。
参照:http://toyokeizai.net/articles/-/45563
ウィダーインゼリー マスカット
ウィダーインゼリーのパッケージについても、ベネフィットがないのが問題です。
「10秒チャージ、2時間キープ」とか、「ビタミンが簡単にとれる」というベネフィットがわかりやすく表現されていたものを、商品のコンセプトを変えてしまい、お客様が求めていないカロリーゼロとかハーフとかいう飲料が流行っているからといってそれに合わせた表現にしてしまったのでは、今までの愛用していたファンが逃げてしまうのは当然なのです。カロリーゼロの爽快感を求める新規のお客さんは、あえてウィダーインゼリーを買おうとはしないでしょう。コカコーラゼロとか炭酸水買いますよ。
マーケティングの初歩の初歩であるベネフィット。
これを忘れてしまった結果が今回の原因の大きな要因であることは間違いないでしょう。
シンプルなデザインが好きなデザイナーの方にデザインを頼む時には特に注意したいところですね。
現在は、飽和の時代といわれ、生きていく上には何の不自由もなく暮らせる時代です。
商品やサービスを提供する側からは、類似品や競合品と見分けのつく独自のもので、自社の商品やサービスを明確にアピールして選んでもらわなくてはなりません。
ベネフィットやユーザー視点を意識してアピールしていくだけで売り上げは全く違うものになります。ポップやチラシを作るときには意識するといいですね。
大事なところなので、ここでベネフィットについてもう一度おさらいです。
「ベネフィット」とは、お客様が手に入れることによってもたらされる価値、成果、効用のこと。
有名な例をあげると、
「ドリルを買いに来た人が欲しいのはドリルではなく穴である」
つまり、説明としてドリルの回転数などを説明してもお客様にはあまり届かないということです。
商品についてのベネフィットが届かない(理解されない)とお客様は購入してくれません。
説明するなら、こんな大きさの、特にこのような用途に使う穴があけられます。
というふうに言うことで初めて伝えることができ、購入するかしないかまでたどり着くのです。
知らないものは買わない。の一歩先にお客様を導く、それがベネフィットなのです。
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