放送予定
No.3628
2015年3月10日(火)放送
論文ねつ造は止められるのか ~始まった不正防止への取り組み~
出演者
浅島 誠 さん(日本学術振興会理事)
過去の関連する放送回
- 2010年7月20日(火)放送
- 生物資源めぐる世界対立
- 2012年2月28日(火)放送
- 思いが伝わる声を作れ ~初音ミク 歌声の秘密~
- 2012年7月5日(木)放送
- 変わる“1秒の重み”
- 2014年12月11日(木)放送
- “社内発明”どう増やす?
- 2015年3月2日(月)放送
- “埋没技術”を活用せよ
東京大学の加藤茂明元教授らが執筆した分子生物学の33報の論文に不正があると、去年12月大学が公表した。実験を行う前から、期待する実験結果をあらかじめ作成しておく「仮置き」という作業慣行が、不正の一因となっていたことを報告書は指摘。「ストーリーに合った実験結果を求める姿勢の行き過ぎ」があったとした。STAP細胞問題など相次ぐ論文ねつ造の背景には、インパクトある論文を量産しないと研究費が確保できない研究環境や、研究室の密室性が関わっていると専門家は指摘する。そうした中、国は去年「研究不正防止のガイドライン」を改定。研究者の倫理教育プログラム受講の徹底や、研究生データの保存義務づけなどの新たな対策に乗り出した。画像不正検出ソフトを使い、民間の力で研究不正を洗い出す取り組みも始まっている。崩壊しつつある科学界のモラルを取り戻すには何が必要かを考える。