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2015 3/7 [Sat.]

【移籍選手データ比較】データが示す「FC東京が前田遼一を欲した理由」

2000年にプロデビューを果たしてから14年間、磐田一筋でプレーしてきた前田遼一がFC東京へ加入。センターフォワードの柱となるであろう寡黙なストライカーは、チームにどのような化学反応をもたらすのか。

昨季にFC東京でプレーしたFWの選手と前田のデータを比較する中で、FC東京が彼を欲した理由が見えてきた。「なぜ前田だったのか」、その理由をデータとともに見ていきたい。

昨季のFC東京において最前線のポジションを務めたのはエドゥー、武藤嘉紀、渡邉千真、平山相太、河野広貴の5選手。チーム内得点王は13得点の武藤で、それに続くのが11得点のエドゥーだった。安定した出場機会をつかめなかった渡邉と平山はともに3得点。

オフにはエドゥーが全北現代へ移籍し、渡邉も神戸への移籍を決断した。今回はチームを離れたエドゥーと渡邉、そしてチーム内の得点王である武藤を比較対象とする。

■シュートデータの比較

シュート関連の項目で良い数値を出したのがエドゥー。シュート決定率、枠内率ともに1位で能力の高さを顕示している。上図の中で、それぞれの個性が表れたのが「シュート部位割合」と「ゴールパターン」だ。

シュート部位割合の項目では、左足でのシュートに偏ったエドゥーと渡邉、右足でのシュートが多い武藤という特徴が一目瞭然。一方、前田は左足のシュートが少ないものの、頭と右足でのシュートは半々で、バランスが取れたゴールゲッターだといえる。

また、ゴールパターンではただ一人「ドリブルからのゴール」を記録し、さらにはそれが最も大きな割合を占める武藤の特異性が際立つが、前田のゴールパターンにも注目したい。オレンジが目立つグラフが示すのは、昨季に奪ったゴールのうち、およそ65%がクロスからの得点だという事実。ペナルティエリア内で決定的な仕事ができる男は、攻撃の終着点としてこの上ない存在だ。

■クロスからの得点

上図は、左がJ2の「クロスからの得点ランキング」で、右がJ1の「クロスからの得点ランキング」。チームの戦術に左右される部分があるとはいえ、クロスからの得点に限ると11ゴールの前田は図抜けた存在となっている。


カテゴリーは違うが、昨季のFC東京でクロスからの得点は、最も多い選手で3得点。この数字に、FC東京が前田を欲した理由があると考えた。

■FC東京が誇るクロッサー

上図に記載したのは、J1のクロス数トップ5の選手たち。2位の太田吉彰と約50本の差を付けているFC東京の太田宏介は、クロスでのアシスト数も1位であり、リーグを代表するクロッサーといえる。「なぜ前田だったのか」。ペナルティエリア内で抜群の得点感覚を発揮し、頭でも足でもゴールを奪える前田。彼こそが太田宏介の左足をさらに生かせる男であり、新たなホットラインを築くであろう男だからだ。

■前田のプレーエリアの広さ


エドゥーが移籍したことによる懸念点が1つある。

武藤のドリブル突破、太田宏介のオーバーラップとFC東京のストロングポイントは、やはり日本代表コンビがプレーする割合の高い左サイドにある。一方で、その左サイドを生かすように存在感を発揮していたのがエドゥーだった。レフティーのエドゥーは、上図を見れば分かるようにプレーエリアが右サイドに偏る。ボディコンタクトで負けない彼が右サイドでボールをキープしたり、センターバックをサイドへ引き寄せたりすることで、武藤をはじめ、ほかの選手がダイアゴナルに裏へ抜ける時間やスペースを作っていた。そんな役割を果たしていたエドゥーが移籍をして気になるのがチームのバランス。

そして、この懸念を一掃する期待感を持たせるのが、前田だ。ペナルティエリアで決定的な仕事をこなすストライカーだが、彼の持ち味はそれだけではない。献身的なスペースメイクやポストプレーで周囲を生かすことができる。ホットゾーンからも偏りなく広範囲にプレーしていることが見て取れるはずだ。広範囲に動いてボールを引き出し、2列目から飛び出す選手のスペースを作る。タイミングよくボールを受けて攻撃の組み立てにも参加する。それはまさに、ザッケローニ監督時代に岡崎慎司や本田圭佑が恩恵を受けたプレーであり、岡崎が「ワントップの理想は前田さん」と語ったゆえんでもある。

新加入選手1人の存在がチームを大きく変えるようなケースはあまり多くない。だが、「最後のピースがそろった」と感じるような、ドンピシャな補強がまれにある。前田の活躍が、中位に甘んじているチームを上位争い、そしてタイトル獲得へと引き上げられるか。

「なぜ前田だったのか」、その答えは今日から始まる新たなシーズンで明らかになる。


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■関連リンク

前田遼一 選手データ
http://www.football-lab.jp/player/2996/?year=2014

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1 川崎F 3 1 3 2
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