中国政府 ＴＰＰ交渉の行方を注視

3月7日 18時40分

k10010007441_201503072058_201503072100.mp4

中国政府は、ＴＰＰ＝環太平洋パートナーシップ協定の交渉について「協定が結ばれれば世界の貿易自由化の過程に重大な影響が及ぶ」として、交渉の行方を注意深く見守る考えを示しました。

中国の高虎城商務相は７日、北京で記者会見し、ＴＰＰを巡る交渉がこのところ進展していることについて、「ＴＰＰは市場開放のレベルが高く、対象分野の範囲も広い。もし協定が結ばれれば、世界の貿易自由化の過程に重大な影響が及ぶ」と述べました。
そのうえで高商務相は「われわれはアメリカ側とＴＰＰ交渉に関する情報の交流のメカニズムを設けた」と述べ、アメリカ側から交渉の進み具合などに関して一定の説明を受けていることを明らかにしました。そして、ＴＰＰがアジア太平洋地域の経済などに与える影響をさらに分析するなど、中国として交渉の行方を注意深く見守る考えを示しました。
一方、高商務相は、「ＴＰＰ交渉の進展を注視すると同時に、自分たちの自由貿易に関する戦略のステップを着実に推進し加速する」とも述べました。これは、ＡＳＥＡＮ＝東南アジア諸国連合や、日本、中国など１６か国がことし末までの合意を目指しているＲＣＥＰ＝東アジア地域包括的経済連携や、日本と中国、それに韓国の３か国によるＦＴＡ＝自由貿易協定などの交渉を進めていく考えを示したものです。