米大使テロ:犯人は訪朝8回の親北主義者

 5日午前、ソウル中心部で行われた講演会で駐韓米国大使を襲撃した犯人は、韓米合同軍事演習に反対する親北主義者だった。同日午前7時38分、ソウル市鍾路区の世宗文化会館世宗ホールで開かれた講演会で、リッパート駐韓米国大使は市民団体「ウリマダン独島守護」代表の金基宗(キム・ギジョン)容疑者に刃渡り25センチの刃物で右の頬を切られた。頬の傷は深さ3センチ、長さ11センチに達し、左手首にもけがを負った。韓国で駐韓米国大使が襲われたのは初めてだ。

 リッパート大使はセブランス病院で2時間30分にわたる手術を受けた。警察は金容疑者について、6日中にも殺人未遂などの容疑で逮捕状を請求する予定だ。

 今回の講演会は「民族和解協力汎(はん)国民協議会」が主催。金容疑者は当初、リッパート大使とは別のテーブルに座っていたが、リッパート大使の座っていたテーブルに近づいて凶器を振り回し「米国がよその国に来て!」と叫んだ。金容疑者は韓米合同軍事演習への反対を主張し、戦時作戦統制権の奪還を主張するビラも現場に持ち込んでいた。

 金容疑者は金大中(キム・デジュン)、廬武鉉(ノ・ムヒョン)両政権時代、大統領の諮問憲法機関「民主平和統一諮問会議(民主平統)」の地域委員、統一部(省に相当)統一教育委員などを務めていた。2006年から07年にかけては統一部の許可を受けて8回にわたり北朝鮮を訪れ、11年12月に金正日(キム・ジョンイル)総書記が死去した際にはソウル・徳寿宮の前に金総書記を追悼する焼香所を設置して物議を醸した。リッパート大使は手術を終えた後、自身のツイッターに「韓米同盟の進展のためにできるだけ早く復帰したい。共に進もう!」と投稿した。一方、北朝鮮の朝鮮中央通信はこの事件について、論評で「戦争狂の米国に加えられた当然の懲罰」と述べた。

キム・ソンミン記者
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