米大使テロ:朴大統領「決して容認できない」

米国務省「暴力行為を強く非難」
大統領府、緊急の国家安全保障会議を主宰
「背後の勢力を調査し厳重な措置講じる」

 中東諸国を歴訪中の朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は5日午前、米国のリッパート駐韓大使が襲撃された事件について滞在先のアラブ首長国連邦(UAE)で報告を受けた。大統領府の朱鉄基(チュ・チョルギ)外交・安全保障担当首席秘書官によると、朴大統領は「驚きを禁じ得ない。今回の事件は駐韓米国大使に対する身体的な攻撃にとどまらず、韓米同盟に対する攻撃であり、決して容認できない」と述べたという。また「リッパート大使の一刻も早い回復を祈り、家族に対しても心よりお見舞い申し上げるとともに、オバマ大統領や米国政府にもお見舞い申し上げる」と述べた。

 大統領府はこの日、金寛鎮(キム・グァンジン)国家安全保障室(安保室)長の主宰で緊急の国家安全保障会議(NSC)常任委員会の会議を行い、今後の対策や対応について話し合った。大統領府は「犯人の反米、従北(北朝鮮に追従する)的な行動の形跡について徹底的な調査を行うとともに、背後の勢力の存在の有無などについて解明し、厳正な措置を講じていく。同盟関係の持続的な発展のため、米国と引き続き緊密に協力していく」と発表した。

 一方、米国国務省は「このような暴力行為を強く非難する」というコメントを発表した。米国のラジオ放送ボイス・オブ・アメリカ(VOA)によると、オバマ大統領はリッパート大使に自ら電話をかけ「リッパート大使とロビン夫人のためにお祈りしており、1日も早い回復を願っている」と述べたという。また、国連の潘基文(パン・ギムン)事務総長も「驚きを禁じ得ないことだ」との声明を発表した。

 韓国政府は万一の事態に備え、リッパート大使と家族に対する身辺の警護を強化した。外交部(省に相当)の関係者は「警察側からリッパート大使に4人、夫人に3人の警護要員を付けることにした。またリッパート大使が入信している病院の付近にも武装した警察官を配置した」と説明した。

アブダビ=崔宰赫(チェ・ジェヒョク)記者
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