(cache) 近代麻雀漫画生活:「咲-Saki-」第140局[攻防]ゴールキーパーでも攻める時は攻める！

2015年03月07日

「咲-Saki-」第140局[攻防]ゴールキーパーでも攻める時は攻める！

小林立先生がサイトで紹介していたように、YG創刊10周年記念ってことで色紙プレゼントがあります。咲さんと憧ちゃんと竜華って、3人中2人が阿知賀編の方のキャラじゃないか！ｗ

【過去記事】
「麻雀漫画（咲-Saki-）」というカテゴリーをご覧ください。

【小林立先生のサイト】

【ヤングガンガンオフィシャルサイト：作品紹介】

【注意】
最新話の内容を含むので単行本派の人は注意してください

【前回】
・「咲-Saki-」第139局[窮鼠]あ、このサブタイトル、猫噛んじゃうやつだ
・「咲-Saki-」第139局[窮鼠]の闘牌についての補足解説

親番で2回連続で和了ることができてちょっとずつ追い付いてきた有珠山高校の真屋由暉子さん。ただ、点差はまだまだ離れています。もっともっと和了りまくらないといけないってことで、2本場もまだ攻めていきます。

　ツモ

　ドラ

ドラ表示牌が入って二五四七筒の4面待ちが残った絶好のテンパイ。出和了りでも7700か9600、ツモれば親満と打点も充分ですし当然リーチですね。行け、由暉子ちゃん！

ただ、

いくら真屋由暉子ちゃんが139cmしかない小さな女の子とは言え、

リーチ棒がちょっと大きすぎると思いますｗ

このリーチ棒、ボールペンくらいあるだろｗ

あ、あれか。「弱虫ペダル」の御堂筋が「プレッシャーで姿が大きく見える」みたいな、大豪院邪鬼的なアレですかね。うん、それならそういうこともあるか。納得！

そんなリー棒巨大化リーチに対して、のどっちは遠近法を使って対抗したかのようにリーチ棒を大きく見せて、真屋由暉子さんに向かい合うような構図で追っかけリーチを掛けてきます。そして真屋由暉子さんから出和了り。

　ロン

　ドラ

メンタンピン赤ドラで8000の2本場で8600点、のはずですが、申告は8300となっています。和了ったのが一索だったらそれで正しいんですけどね。前回もあったけど、このへんの細かい点数計算の間違いがちょくちょく起こるなぁｗ　どんまい。

さて、頼みの綱の親番が流れてしまって南二局。ダヴァンさんの親番です。

真屋由暉子さんの配牌は9種10牌と国士模様。「普通なら流すところだけど」と言っているということは、インターハイでは9種9牌で流局というルールがアリなんですね。ただ、第1ツモで10種11牌、つまり国士の2シャンテンになったこともあってそのまま流局せずに国士へと向かいます。

そんな真屋由暉子さんの絵ですが、

小林立先生、またペン入れが間に合わなかったか…ｗ

まぁここんところずっと休載してませんからねー。第136局から5号連続掲載中とか今まであったか？ってくらいですよ。ヤンガンはよほど筆の早い漫画家さんの作品以外は、基本的にほとんどの作品がローテーションで休載を挟んでくる雑誌ですからねー。咲-Saki-の場合はせいぜい3話くらい続けて掲載したら1回は休む、ってペースが普通だったのに。立先生、張り切ってるなー。

ただ、この局の中心は真屋由暉子さんではなく愛宕絹恵ちゃんの方でした。

　ツモ

ここからの打九萬を「四筒切りのが良かったか？」、そして、

　ツモ

ここからの打六萬を「七索切りの方が良かったか？」と、ちょこちょこと後悔をしながらも前へと進みます。

ちなみにこの2つの選択肢、どちらもそう後悔するほどの間違いではないと思います。特に前者は、オンライン対戦麻雀天鳳 / 牌理で見るといちおう四筒切りがもっとも手広いとなっていますが、それはあくまで瞬間的で単純なシャンテン数を上げるためだけの受け入れ枚数であって、和了りへの手筋で行くと文句なしに九萬切りで良いでしょう。後者についても、ほぼ七索と六萬のくっつきの比較だけですし。そんなのは場況ですぐに揺らぐくらいの差ですからねー。これくらいの選択は誤差範囲内っすよ。

そんなこんなで迷ったり優れた母と姉のことを思ったり自分の過去を思ったりしながらテンパイにこぎつけます。

　ツモ

　ドラ

七索切りで二五筒待ちのテンパイ。タンヤオ赤赤に二五筒のどちらで和了ってもイーペーコーがつく形なので満貫あります。リーチを掛けてツモればハネ満まで行くのですが、ダヴァンさんを警戒してダマにします。ダヴァンさんに決闘（デュエル）を仕掛けられたら逆に振り込まされる可能性も高いので、ダヴァンさんのテンパイ気配を察したら回せるようにするというのは良いのではないでしょうか。

そしてそのダヴァンさんに平和のテンパイが入ります。ドラも赤も無い平和のみのテンパイですが、「普通なら」リーチです。ただ、ダヴァンさんには決闘（デュエル）という特殊能力があるのでそう単純にはいきません。テンパイしたダヴァンさんが他家のテンパイ気配を探ると、テンパっていたのはダマにした愛宕絹恵さんのみ。国士へ向かった真屋由暉子さんはまだテンパっていないようです。

ここでダヴァンさんがとった選択は……

決闘（デュエル）はともかく、よもやの「リーチ」！？

いやいやいや、この選択はかなり微妙でしょう…。デュエルに縛られて打点が下がることを気にしたのかもしれませんが、愛宕絹恵ちゃんはリーチを掛けていないしダヴァンさんの能力を察している節があるのですから、リーチなんて掛けたら一旦テンパイを外して決闘（デュエル）を避けてくるに決まってるじゃないですか。そうなってしまったら3巡以内に和了れるもクソもありませんよ、ただの平和のみのリーチになってしまいます。ダントツトップ目の親が好んで選ぶ道ではないですよ。ましてや、真屋由暉子さんの国士がまだ終わったわけではないのです。そして実際、愛宕絹恵ちゃんがテンパイを外して回った直後に真屋由暉子さんが国士テンパイで追い付いてきてしまいました。決闘（デュエル）があるから3巡以内に和了れるとはいえ、1巡目や2巡目に先に掴まされてしまったら役満振り込みですよ。そんなん考慮しとらんわけにはいかないっすよ。

ダヴァンさんの決闘（デュエル）の相手が真屋由暉子さんに変わる一方、愛宕絹恵ちゃんは安牌の五索対子落としで清一へと向かいます。まずはダヴァンさんの現物でドラの九筒をチー。って、

九筒は現物じゃない！　のどっちどこ見てるんだ！

って突っ込もうと思ってたら、小林立先生が先手を打って訂正されてましたｗ

（参考：小林立先生のサイト：dreamscape）

リーチ2巡前の七筒が九筒の間違いのようですね。そりゃそうっすよね。そうじゃないとのどっちが九筒を切るわけがないのでｗ　で、その九筒をチー、国士をテンパった真屋由暉子さんがツモ切った四筒をポンしてテンパり返します。

　ポン

　チー

　ドラ

テンパり返したということは再び決闘（デュエル）の対象になったということ！　やったぜ、水着カウボーイ再降臨だ！

と思ったら、

ゴールキーパーだ！

迷ったことも、サッカーをやっていたことも、どちらも無駄ではなかった。こうしてダヴァンさんの決闘（デュエル）を打ち破る力になっているのだから。「咲-Saki-」という作品って、わりとこうして過去の経験を肯定的に捉えることが多い印象がありますね。原村和さんが1人でネット麻雀に打ち込んでいた経験が今の「のどっち」へと繋がっていたり、高鴨穏乃さんが山で過ごした経験が牌山というテリトリーを支配する力へと繋がったり。他にも鷺森灼さんとか東横桃子さんとか竹井久さんとかリザベーションコンビなどなど、過去の人生における「積み重ね」が、今の自分の「力」になると展開はいいものですよね。

愛宕絹ちゃんの背番号が8なのは、小林立先生の更新によると「絹ちゃんのバックルがデビルフィッシュ」なのを意識してのものだそうです。あと、ゴールキーパー (サッカー) - Wikipediaによると、昔背番号8のキーパーもいたそうですね。これはなんか前にクイズで聞いたことがありますわ。ヤン・ヨンクブルートさんって人らしいです。作者がそういう意図を込めてるというならそれで良さそうなものですが、「サッカー好きの編集さん」が生理的に許せないと言うので単行本では１に修正されるそうです。うーん、あのさぁ、サッカー好きの編集さんよ、サッカーについて突っ込むのもいいけど、前々回のインスタントマンガンという言葉の使い方についてとか、今回の点数計算とか、そういうところもしっかりとチェックできないものなんでしょうかねぇ…。とか言っておきながら、私としてもまぁ背番号は1にしておくのが無難だとは思いますけどねｗ　背番号8だとどうしても「あれ？絹ちゃんってキーパーじゃなくてフィールドプレイヤーだったの？」って思いそうですし（グローブつけてはいるけど）、それに、背番号1だとダヴァンさんが掴まされた一筒ともマッチしますし。

そんなわけで、漫然とリーチを掛けてしまったダヴァンさんが掴まされたのは、サッカーボールと重ね合わせたようにも見える一筒。チンイツ赤ドラに一通もついて高目の16000点となってしまいました。まぁ国士じゃなかっただけマシだと思えってところでしょうか。しかし、臨海から姫松への点棒の移動ってのは、我らが清澄高校にとってはなかなか厳しいものですね。2着以上になるための点差はさらに広がってしまいました。原村和さんの打ち筋は爆発力があるものでは無いし、序盤にダヴァンさんに振り込みまくってたからなぁ…。副将戦も後半戦南二局まで終わって残りは二局です。原村和さんは南三局の親番で追い上げなるでしょうか。

と、ここらへんで次回へ続きますが、今回もまたまたまたまた次号休載の案内が無いです！　おいおい、次も掲載されたら6号連続掲載ですよ。3月20日発売号に無事掲載されているのか、掲載が続くとなんかハラハラしてきますねｗ　って、ハラハラが逆じゃないですか！（前回と同じオチ）