鳩山元首相:クリミア訪問検討 外務省、中止を強く要請

毎日新聞 2015年03月06日 07時30分(最終更新 03月06日 08時30分)

鳩山由紀夫元首相=2012年11月21日、梅田麻衣子撮影
鳩山由紀夫元首相=2012年11月21日、梅田麻衣子撮影

 鳩山由紀夫元首相が来週にも、ロシアが一方的に編入したウクライナ南部・クリミア半島の訪問を検討していることが5日、分かった。外務省は「クリミアに対するロシアの主権を容認したと誤解されかねない」と強く中止を求めている。

 関係者によると、鳩山氏は5月に東京で開かれるロシア文化フェスティバルの日本側の組織委員長を務めており、準備のために来週モスクワを訪問。その後にクリミアへの渡航を計画している。

 クリミア半島を巡っては、ロシアが昨年3月18日、一方的にウクライナからの独立と自国への編入を宣言。日本を含む主要7カ国(G7)は「国家間の合意なく領土の帰属変更を行うことは国際法上認められない」として承認していない。

 訪問を予定する時期は、クリミア編入宣言から約1年に当たる。外務省は、同地域に対して「渡航延期勧告」を出していることも説明し、計画の見直しを求めている。【大前仁、高橋恵子】

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