橋下大阪市長:「メディア浅はかだ」都構想反対の出演者に
毎日新聞 2015年03月05日 11時46分(最終更新 03月05日 16時58分)
維新の党最高顧問の橋下徹大阪市長は5日、同党が、大阪都構想を批判している京都大の藤井聡教授の番組出演に異議を唱え、報道姿勢に「留意」するよう求めた文書を在阪放送局各社宛てに送付していたことを明らかにした。報道への圧力とも取られかねないが、橋下市長は文書送付を党に依頼したことを認めた上で「(放送局は)自ら律して政治との距離を保つべきだ」との認識を示した。
市役所で記者団の質問に答えた。関係者によると、文書は2月に松野頼久幹事長名で2回出された。テレビ番組で藤井教授が大阪都構想について「中立」と発言したのに、反都構想の集会で講演しているなどと指摘。「中立を装いながら言動不一致である藤井氏の行動は有権者及び住民投票を大きく歪(ゆが)めることになり得る」などとし、藤井氏を出演させることについて「放送局の責任は重大」としている。
橋下市長は「圧力ではなく、メディアの方が浅はかだ。政治的意見を言うのは自由だが、特定のグループにくみしている人に中立性はあるのか。反対派の象徴になっている人で、ものすごく影響がある」などと述べた。【石川隆宣】