2010年7月、重家俊範駐韓日本大使に石を投げつけ、関係者に取り押さえられるキム・ギジョン容疑者(中央)【拡大】
韓国・ソウル市中心部の会議施設で5日午前7時40分(日本時間同)ごろ、会合に出席していたマーク・リッパート駐韓米国大使(42)が男に顔などを刃物で切りつけられ、右頬からあごにかけて長さ10センチ以上、深さ3センチの傷を負い、約80針を縫う手術を受けた。
キム容疑者は竹島の領有権を主張する活動も続け、2010年7月に重家俊範駐韓日本大使(当時)に石を投げ付けて逮捕され、執行猶予付きの有罪判決を受けている。主導する団体「われわれの庭」は北朝鮮寄りとみられ、公安当局は同容疑者が2006~07年に8回訪朝し、反米思想にも傾倒していたとして注視していた。事件について北朝鮮の朝鮮中央通信は5日、「米国に加えられた当然の懲罰。(米韓)合同軍事演習で戦争の危険性を高める米国を糾弾する民心の反映だ」と論評した。
(紙面から)