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韓日関係

慰安婦問題の対日批判弱める 国連人権理事会演説=韓国

【ソウル聯合ニュース】国連人権理事会で、旧日本軍の慰安婦問題をめぐる韓国政府の日本に対する批判の度合いが昨年に比べ和らいだ。慰安婦問題を取り巻く環境や状況が1年で変化したという韓国政府の認識が反映されたとの見方が出ている。

国連人権理事会で基調演説を行う趙次官=(聯合ニュース)国連人権理事会で基調演説を行う趙次官=(聯合ニュース)

 国連人権理事会に韓国政府代表として出席した外交部の趙兌烈(チョ・テヨル)第2次官は3日(現地時間)に行った基調演説で、慰安婦問題に触れながら日本政府が責任ある姿勢を示すよう促した。

 昨年3月に同理事会に出席した尹炳世(ユン・ビョンセ)外交部長官が行った演説に比べると、過去の歴史を否定する日本の態度を直接非難する表現が確実に減った。尹長官は演説で、慰安婦問題について旧日本軍の関与と強制性を認めた河野洋平官房長官談話を見直す動きが日本にあることについて、「被害女性の名誉と人権を踏みにじる行為」「反人道的・反倫理的処置」「国連の人権メカニズムに対する正面からの挑戦」などと強く批判した。

 尹長官の演説は、韓国外相が初めて国連で明示的に慰安婦問題に言及したという意味も持っていた。

 一方、趙次官の演説は、被害女性が抱える苦痛を伝えるとともに、過去の歴史の傷を癒やす必要性を強調することに集中したと評価されている。

 このような変化について、慰安婦問題の解決に焦点が移った韓日間の今の状況を反映しているとの見方が出ている。韓国政府関係者は「状況が昨年とは少し違う」と述べた。

 実際、尹長官が演説した昨年上半期(1〜6月)には日本の政治家による「歴史挑発」が強度を増し、韓日間の対立が深まりつつあった。

 慰安婦問題解決に向けた日本の実質的な立場に進展はみられないものの、今年になって日本に対する批判の度合いが和らいだのは、韓日局長級協議が6回開かれたことも一つの理由とみられる。

 また、韓日国交正常化50周年を迎える今年、過去の歴史問題を前向きに解決しようというメッセージを韓国政府が発する必要性も考慮されたようだ。

 韓国政府当局者は「今年は過去を直視しなければならないと同時に、未来に向かって進むことが必要だ。被害女性の名誉と尊厳を回復すべきだということも強調した」と述べた。

 ただ、一部では、過去の歴史問題が韓日間の懸案として依然残っている状況にもかかわらず、メッセージを変化させることが適切なのかとの批判の声も上がっている。

 慰安婦問題はもちろん歴史問題でも立場に変化がない日本に対し、韓国政府が批判の度合いを弱めたとの指摘だ。

hjc@yna.co.kr