カンブリア宮殿【ニッポンのものづくりを支える最先端の老舗企業】 2015.02.26


さむ〜いこの季節。
皆さんつついているのは…鍋。
あったかいんだから。
そしてこっちはキンキンに冷やした生ビール
競争が熾烈なビール業界でトップに君臨するブランドだ
長年愛される理由はもちろん…
今日はまずこの味を作り出す秘密を見に行ってみよう
ここはアサヒビール商品開発の総本山
どの飲料メーカーにもあるというこちらの部屋。
小さく仕切られたブースで行っているのは
毎日すべての工場のビールを集め決められた味かどうかを
しかし人間にはまねのできない
それが部屋中を埋め尽くす白と黒のこの機械
使い方は簡単。
ビールを小さな容器に入れトレーに乗せて機械にセットするだけ
あとはすべてお任せ。
実はこの機械液体の中に含まれる成分を調べてくれるというもの
しばらくするとそれぞれの成分の量がグラフで出てきた。
山の高さが量を示している
アミノ酸や糖など…
この微妙な組み合わせをチェックするのだ
いまや食品業界では必要不可欠な存在だ。
それを作っているのが今夜の主役…
島津の製品は製造業の現場でも大活躍。
ここは
フロアの奥に巨大な機械が鎮座していた。
島津が誇る
ここではシャワーヘッドの開発に使っていた。
中にセットして扉を閉めてスイッチオン。
X線が照射され始めた。
すると本来見えないシャワーヘッドの内部がご覧のとおり。
ミクロン単位の精度で透視することができた。
データを更に処理すると内部の部品もはっきりと。
これで極小の穴など
そして出来上がったのがこのシャワーヘッド
エアインシャワーは今や大ヒット商品。
最大の特徴は出てくる
この水流を作るのが内部の複雑な構造だ。
これによって…
従来のシャワーとエアインシャワーを水出してみます。
普通のシャワーと変わらない勢いを保ちつつ…
複雑な商品開発を可能にした島津の機械。
食品から製造業までさまざまな企業のものづくりを支えているのだ
その本拠地は京都にある
街の中心から少し外れたこの建物が本社
明治初期に創業しすでに140年の歴史を誇る老舗企業だ
実は島津製作所ちょっと変わった場所に建っている。
案内されたのはガラス張りの床。
なんと遺跡の上に建っているのだ
平安京の碁盤の目のここ
そんな歴史の重さを感じさせる島津製作所が扱う製品は何かを測ったり分析したりする装置ばかり
まずはやはり分野にはとらわれず…。
非常に根本にはあります。
島津の名を一躍有名にしたのがいち社員にすぎなかった田中耕一さんのノーベル賞受賞
田中さんはそれまで難しかったたんぱく質の測定法を発見。
まさに見えないものを見る島津の真骨頂だ。
ところで当時43歳だった田中さん今はどうしているのか。
早速訪ねてみよう
もしかして田中さんですか?いや失礼。
じゃあひょっとしてこの人?
いた田中さんだ!ノーベル賞から13年髪は白くなったが当時と変わらずいち研究者として働いていた
ちなみにこれは田中さんがノーベル賞をとったたんぱく質の測定法を反映させた最新機器。
田中さんは今この白いところにあてて…。
とにかく研究一筋の田中さんに島津製作所の神髄について聞いてみた
それが島津。
例えば
測れないものを測る機械。
ん?コーンフレーク?
実は
次は牛乳に浸したコーンフレーク
機械にセットすると…
今度は…。
きれいな曲線が。
歯ごたえの違いが一目瞭然。
この機械食品メーカーで活躍している。
なかにはこんな驚くべき製品も
これは調べたい物質を
試しにこの金属片を測ってみる。
まるで炊飯器のようだが…
測定開始します。
あっという間に結果が
あとはマンガンとかですね。
どんな元素で成り立っているかがなんと零コンマ3桁まで表示された。
このマシン意外な業界からも注目が
試しに番組スタッフの結婚指輪を測ってもらった
結構高かったという銀色の指輪
大事に使わせていただきます。
記憶ではプラチナだったそうなのだが…
測定開始。
果たしてその結果は?
プラチナを示す元素記号は表示されなかった
知らなきゃよかった
いまや海外からも引っ張りだこ。
この日はイラクの医療関係者が視察に来ていた
グレート!ファンタスティック!
製品がグローバルにも広がる一方で生産は国内にこだわっている
工場内では一人ひとりが手作業で製品を作っていた
企業のニーズに合わせ微妙に仕様が違うものを出荷するため完全には機械化できないのだ
熱狂的に応援する男がいた
実は田中さんがノーベル賞を受賞したとき上司だったのが中本だ
そんな中本自身も島津製作所最大のヒット商品を生んだ伝説的エンジニア。
それがあのビール工場でも使っていた黒と白の
世界中で使われているのだ
技術者集団島津製作所。
今宵は島津製作所の製品ですけども私たちの身の回りの商品の裏側であれだけ大活躍してるっていうのは知らなかったんですけどもこれだけの分析計測機器を取り揃えられる会社っていうのはライバル企業としてはどこか?当社の場合は分析機の他に医療機器なんかもやってますんでそういうのも全部併せ持ってやってる企業というのはかなり少ないと思いますけど。
世界に類はないんじゃないですかね。
類がないということもないですけど…。
基本少ないと思いますね。
それで島津分析計測機器…。
ダイジェスト。
ダイジェストこれダイジェストなんですよ。
ダイジェストなんですけど中は機器のオンパレードなんですけどすごく興味深かったのは価格帯別製品リストっていうのがありまして拡大しちゃいました。
これがその拡大したものです。
読んでもほとんどわからない製品ばっかりなんですけど中本さんこれ全部もちろん当然把握されて?なかなか難しいですね。
(笑い声)いちばん馴染み深いのは電子天びんってのがあって各種2万円からというのが。
こういうのは親しみがありますけど。
ここらへんとかX線光電子分析装置っていうのはかなりお高い値段がつくんですね。
1億7,800万。
そうですね。
ここに値段がなくてご照会ってのがあるんですけどこれは何ですか?有名な話があってほんとかどうかわかんないんですけど田中耕一さんがノーベル化学賞とったってニュースが島津製作所内に流れたときに所内の人がどこの田中だって言った…。
それほんとなんですか?ほんとですね。
田中姓当然多いですからね。
誰がとってもおかしくないくらいの優秀な人材がいらっしゃるってことなんですか。
それはなかなか…。
島津製作所に。
そう言えるほどもないですけど。
謙遜されてますけど実はいるんですよね。
言いませんけどね言いませんけど。
例えばある機器を開発するっていうときに田中耕一さんのノーベル賞になったたんぱく質の検出みたいな基礎研究がありますよねその基礎研究からこれを応用してこういうのが作れそうだっていうふうにして機器を作ってらっしゃるのか企業からこういったものはこれを参考にできないかってリクエストがあるのかどっちが多いんですか?リクエストがありますよね。
やってみようと。
このあとは見えないものを見る島津が作った体の中丸見えの驚き装置。
その裏には140年の歴史があった
島津製作所の
江戸時代仏具を作って寺におさめる職人だった
そんな源蔵が島津製作所を興したのは明治8年。
今から140年も前のことだ
今も残る創業当時の建物。
現在は資料館となっている。
ちなみに島津の名と家紋は先祖が薩摩の島津氏から褒美としてもらったものだという。
そんな源蔵が仏具以外に初めて手がけた商品が今も残っている。
これ子供たちが電信ひな型とか。
文明開化とともに欧米から入ってきた科学。
源蔵は金属と木材を加工する仏具作りの技術で
その理由は創業の地の目の前のこの路地を進んだ先にある
3分ほど歩くとその場所にたどり着く。
かつてここにあったのが…
明治初期京都につくられた理化学の研究施設だ。
東京に都が移り危機感をもった京都が産業を振興させることで生き残ろうと立ち上げた。
源蔵は近所にできた舎密局に出入りするうち最先端の科学に魅せられていったのだ。
そんな父を見て育ったのが
2代目は父以上に最新の科学技術にのめり込んでいった
旧本社に2代目源蔵が手がけた代表作が残っていた。
それがこれ
X線が出ますので
そうX線装置。
まさに見えないものを見る。
島津の原点ともいえる技術だ。
なんと源蔵ドイツの物理学者レントゲンが世界で初めてX線を発見したそのわずか10か月後に…
日本の医療現場にレントゲンを普及させることに腐心した
そんなX線に始まる医療分野は今でも売り上げの2割を稼ぐ主力事業の一つ
これは体の血管一つひとつまで見える最新式。
島津のX線装置は全国の病院で活躍している。
そしてこちらも島津のヒット商品。
患者が患部を動かす様子をそのまま透視できる。
その名も
膝の関節がこんなにくっきり
伸ばしたりしてください。
最大の特長は部屋の外からX線の機械を操作できること。
この遠隔操作システムは島津が考え出したものだ。
これにより医療スタッフの
このX線テレビもともと島津が世界に先駆け50年も前に開発したもの。
島津はX線技術を進化させてきたのだ
ここは京都にある医療系の学校。
そこには島津学園の文字が
島津がつくった
2代目源蔵が始めた学校がその起源
機器を作るだけでなく普及させてこそ世の役に立つ。
今なお受け継がれるVTRにもありましたがこちらに島津製作所が明治時代に作って販売していた実験器具の実物を持ってきていただきました。
かなり貴重なものだということなんですけれども。
「電卵」って書いてありますよ。
電気の卵。
ですから高い電圧をかけてこの電極の間でパッと火花を飛ばして…。
こちらに持ってきていただいたのは今も学校向けの教材として販売している電気をおこしてためる機械です。
これは当時のものじゃなく今も使ってるやつでしょ?教材用で。
今も教材用で。
これハンドルを回すとパチパチッと…。
パチパチ…。
ここにね。
見えますか?見えますか?いい音。
この実験器具中学や高校向けの教材として現在も販売している
仏具職人だった源蔵さんですけれどもどうしてこういうものを手がけるようになったんですか?こういう字なんですよ。
そこにちょっと出入りしてるうちに…。
そんな偶然から科学技術に興味を持ち…
一方それを受け継いだ2代目は20代半ば最新のX線技術に魅了される
この2代目の島津源蔵のやっぱりいちばん大きいところは…。
やはり最終的には今の蓄電池ですね。
これを大量生産できるやっぱりやり方を作り上げたと。
でもこの人大学…学校とか行ってないのにすごいですよね。
すごいですね。
宮中に招待されたんですよね。
すごいな。
どうでしょう?やっぱり京都というさっき中本さんもちょっとおっしゃいましたけどすごく大事だと思うんですね。
京都発祥の企業っていうのはこれだけあって代表的なものですけどみんなハイテク産業なんですがこのなかでも島津は有形無形に礎になってると思うんですね。
例えばオムロンの場合最初に販売した商品は島津にも納めたX線関連の機器。
京都企業の先駆け島津の存在が後続にさまざまな刺激を与えいくつもの成長企業を生み出したのだ
経済雑誌とかでこういうことを言う人がいて島津は礎でありながらお金儲けが下手だと。
どう思われますか?なんかそんなん言われますね。
言われますよね?
ここはホンダのバイクを開発する研究所
最大のテーマが燃費。
カギを握るのがこのエンジン開発だ
実は島津
ホンダが依頼したのは…
このケーブルは光を検知する。
これをエンジンに取り付けることで内部の燃焼効率を炎の色で判断するというのだ
早速実験が始まった。
当然外からはエンジン内部は見えないがケーブルが読み取ったエンジン内部の燃焼の様子が波形として映し出された。
これで燃費向上の研究が大幅に進んだという
こうして生み出されたエンジンが力を発揮しているのが新興国のバイク市場
燃費性能が向上したバイクはお客の心をがっちりとらえていた
こうした商品力もありホンダのバイクは世界シェア3割とトップを走っている。
ニーズに合わせた島津の開発力にホンダのエンジニアは…
一方こちらもある依頼から島津が生んだ世界初の機械。
開発期間は実に10年。
その依頼者の注文とは…
ここに世界初となる画期的な製品の開発を成し遂げた男が。
それが入社17年目のエンジニア…
その開発期間はというと1台の製品になんと10年を費やしたという。
会社生活17年中の10年だ
完成したのがこれ。
その名も
原田がiMスコープ開発のため10年にわたって通い続けた場所がある。
それが
実はiMスコープこの瀬藤教授からの依頼で作り上げたものだ
世界初の実力を依頼者瀬藤教授自ら見せてくれた
マウスの脳細胞のサンプルをiMスコープにセット
すると…。
脳細胞の同じ場所を写した2種類の拡大画像が表示された
こちらはマウスの脳細胞の形がわかる顕微鏡画像
そしてこちらは細胞の内部にどんな成分があるのかを色で示した質量分析計の画像。
これまで別々に分析しなければならなかった形と成分が同時に見られるようになりさまざまな研究が可能になった
原田は瀬藤教授の依頼を10年かけ見事に形にしたのだ
今iMスコープに期待が集まっているのが日本人の死因1位がんの治療
そこにはiMスコープが。
いったいどんなことに使われているのか?
それはがん治療薬の研究
実際にその実力を見せてもらった
ここ。
こことこことここんとこ。
まず顕微鏡画像でがんの位置を確認。
同じ場所を質量分析計の画像で見ると…
赤や緑の部分が薬の成分が集まったところ。
この場合2枚の画像を照らし合わせれば薬ががんに効いていないことが一目瞭然だ
このiMスコープによってがんの新薬の開発が飛躍的に進むという
iMスコープの研究開発者の一人である慶應大学の末松教授も医療自体を変える機械になると期待を寄せる
ある一定の時期を越えて
島津の見えないものを見る技術が今人の命をも救おうとしている
iMスコープですけれどもまさに島津製作所にしか作れない機械だと思うんですけれどもちなみに1台おいくらで販売されてるんですか?それくらいかかるんですね。
あれの出現によりかなり医療界…。
画期的なものですよね。
そうですね。
先ほどのビデオにあったようにでも技術者の方10年かかったっておっしゃってました。
開発の時間のノルマみたいなのはあるんですか?
この機械も驚くべき力を持っている
収録を終えて村上龍はこんなことを考えた
2015/02/26(木) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
カンブリア宮殿【ニッポンのものづくりを支える最先端の老舗企業】[字]

各種メーカーの商品開発の現場で活躍するほか、食品の安全性や大気汚染の測定も!見えないものが見える!測れる!“日本最古のハイテク企業”島津製作所の強さの秘密とは?

詳細情報
番組内容
明治時代に京都で創業、2002年に社員の田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞し、一躍知られるようになった島津製作所。医療用のエックス線機器開発に始まり、「見えないモノを見る、測る」分析・計測機器を製造する専門メーカーだ。完全なBtoBビジネスの企業だが、その製品が活躍するのは、自動車から食品メーカーまでありとあらゆる商品開発の現場から、食品の安全性や大気汚染などを調べる用途まで様々。
番組内容つづき
日本では島津製作所のような分析計測の総合メーカーは他に存在せず、独自のビジネスを築き上げてきた。創業から140年、“日本最古のハイテク企業”の強さの秘密と、社会に役立つ最先端技術の開発現場を取材する。
出演者
【ゲスト】島津製作所社長 中本晃
【メインインタビュアー】村上龍
【サブインタビュアー】小池栄子
関連情報
【ホームページ】

http://www.tv-tokyo.co.jp/cambria/

【公式Facebook】

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