(テーマ音楽)
(江守徹)かつて海の底だった山で不思議な生物の化石が見つかりました。
今に残らなかった命の形です。
北アメリカを南北に貫くロッキー山脈。
この山脈の北側約1,500kmがカナディアン・ロッキーです。
ロッキーとは「岩の多い所」という意味です。
そそり立つ山。
そして対照的に緩やかな谷間。
氷河が長い歳月をかけてつくり出した地形です。
およそ200万年前から数回にわたって訪れた氷河期。
山々は大量の雪に覆われそれが固まり氷河となりました。
氷に見られる青い層は積もった雪が氷河に変わった痕跡いわば氷の地層です。
氷河は目に見えないゆっくりした速度で動いています。
山の上から下りてきた氷河は湖へと崩れ落ちます。
氷河が見せるさまざまな表情。
気温が上がると表面が解けはじめ激しい流れとなって穴をうがちながら落ちていきます。
300mの厚い氷河を突き破って流れ出た水は巨大な滝となって地表に現れます。
氷河が解けてできた大量の水がカナディアン・ロッキーの自然をはぐくんできました。
氷河期に先立つ約2億年前までカナディアン・ロッキーは海の底でした。
地殻変動によって海底が隆起しさらに氷河に削られて今の地形となったのです。
この山の地層からは5億3,000万年前のカンブリア紀の生物の化石が大量に発見されています。
20世紀の初頭からこれまでに約10万個の化石が採取されました。
その中には今まで発見されたことのない生物の化石が数多く含まれています。
化石から未知の生物の姿を再現する作業はパズルを解くような想像力が必要でした。
最初はエビと思われていた生物。
これをクラゲのような別の化石と組み合わせるとまったく新たな生物の姿が浮かび上がってきました。
その後目や足も発見され見たことのない奇妙な生物の姿になったのです。
太古に失われたこの生物はアノマロカリスと名付けられました。
体長60cmほどの肉食動物だと考えられています。
氷河期に先立つカンブリア紀にはさまざまな生物が誕生し消えていきました。
氷河に覆われたこの地層の中には地球上で起こった生命進化のさまざまな痕跡が秘められているのです。
カナディアン・ロッキーは氷河の下に閉じ込められた悠久の時間をのぞく窓なのです。
2015/02/27(金) 04:15〜04:20
NHK総合1・神戸
シリーズ世界遺産100「カナディアン・ロッキー山脈〜カナダ〜」[字]
とぎれた進化の輪 ▽自然遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
詳細情報
番組内容
とぎれた進化の輪 ▽自然遺産 【語り】江守徹 【テーマ音楽】久石譲
出演者
【語り】江守徹
音楽
【テーマ音楽】久石譲
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – 歴史・紀行
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
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