今週は何かいいことありましたか?私ね思うんですよ。
人生には楽園が必要だってね。
やわらかい日差しがふりそそぐ里山。
ポカポカしていい陽気です。
こんな日は趣ある古民家で田舎の風情に身をゆだねのんびりくつろぎたい。
そう思いませんか?今日はしばし私と一緒にそんな時間を過ごしましょうよ。
立派な石垣に囲まれた道を上がっていきますとはい到着致しました。
こちらの古民家が今日の主人公のお宅です。
民泊里舎。
民泊とは民宿やペンションとは違い一般のお宅にそのまま泊まるホームステイのような宿のことです。
で今日の主人公は4年半前に自宅で民泊を始めた大久保守さん62歳です。
いらっしゃいませはい。
いやー立派なお宅ですね。
これ築何年ですか?もう150年以上は経ってると思います。
150年!幕末ですよ。
すごいなぁ。
お客さんはねこっちの部屋に二間あるんですわ。
ちょっと開けるとねはい。
大久保さんのお宅は8畳と6畳の座敷を客室にし1日1組限定最大10人まで宿泊できます。
えーっとこちらが囲炉裏の部屋になっております。
木のぬくもりあふれるこの部屋は開業にあたり納屋をリフォームしました。
囲炉裏を囲んで一献…いいですね〜。
桃ちゃん今日の舞台のご紹介お願いします。
はい。
ここは奈良県の北東部三重県との県境に位置する山添村。
木津川に沿って集落が点在する自然豊かな村です。
いやぁいいですねぇ「村」という響き。
山添の名のとおり山に寄り添うように家々が建ってます。
この辺りは大和茶として知られるお茶の栽培が盛ん。
気温が低い山間で栽培されるため芽がゆっくり育ち香り高く深みのある味が特徴です。
民泊里舎は山添村の広代地区にあります。
宿から坂道を下っていくと一軒の酒屋さんがあります。
ここにもう一人の主人公がいらっしゃいます。
(守さん)はーいおはようさん。
(和美さん)はいおはよう。
(守さん)今日はお客さんはありませんかね?今日はありませんね。
(守さん)ありませんか。
まあそんなもんだろう。
妻の和美さん54歳です。
ご夫婦は酒屋さんも営んでいるんです。
全国から選りすぐった焼酎日本酒を扱っています。
お〜どれどれ。
焼酎は屋久島の三岳に…天誅。
あっ森伊蔵もあるじゃないですか〜。
日本酒は守さんの好きな純米酒を厳選しています。
あー守さんいける口ですね?ね?好きですねはい。
毎日ですね毎晩やね。
お金いただいてますからはい。
買って飲んでるんだ。
ええ払ってますよ。
あのすみません仕入れ価格で。
アハハハッはい。
岡山県出身の守さんは奈良県大和郡山市で酒屋を営んでいました。
34歳の時に山添村出身の大久保和美さんと結婚。
婿養子として41歳の時山添村で農家を営んでいた和美さんの実家で暮らし始めます。
子供がもうね小学校に行くようになるからやっぱり元住んでた郡山よりもやっぱ田舎のほうがいいと…。
自分もやっぱ同じ田舎で育ってるからね。
酒屋のある大和郡山市に毎日片道1時間かけて通う日々。
休みの日に畑で野菜を作るのが楽しみになりました。
そして9年前酒屋を山添村に移転。
さらに守さんは家族に相談もせず新たな夢に向かって動き始めたんです。
(和美さん)今囲炉裏になってる部屋が私たちは物置っちゅうかまあその…部屋にしようと思ってる途中で帰ってきて「そこはちょっと待ってください」って言われて「囲炉裏の部屋にします」って言われてそれで終わりでした。
奈良県のグリーン・ツーリズムいうセミナーがあってそれに参加して…。
おじいちゃんが亡くなってねやっぱこの家どないしたらええんやろうかなぁとかいう思いもありましたしね。
こうして2008年7月体験型農家民泊里舎を開業したんです。
(守さん)はいこんにちは。
いらっしゃいませ。
お世話になります。
よう田舎に。
(女性)わーすごーい。
お昼前に本日のお客様が大阪から到着しました。
民泊にチェックインなんて時間はありません。
到着した瞬間から田舎暮らし体験が始まります。
まずはお昼ご飯にしようということでピザ作りです。
(守さん)自分で作って自分で食べるから自分のそう…これが感性なんですよ。
(女性)感性かな…。
(守さん)そうよこれ。
そりゃ皆ねまるくしようとするから。
(女性)なんか餃子っぽくなったけど…。
トッピングは守さんが育てた野菜です。
(守さん)窯のとこまで行っていただけますか。
あーピザ窯があるんだ。
(守さん)でねこういうふうに窯焼いてますやろ。
(守さん)こっち側にこう移して。
これは守さんの手作りの石窯です。
ほう〜。
(守さん)ズー…とこういうふうにいくわけですわ。
(女性)はい。
いやぁ香ばしいいい匂いがしてきました。
(守さん)はい。
できたー!わぁ〜!いやうまそうですね〜。
陽気もいいし庭でいただきましょうよね!
(守さん)どうです?美味しい。
(守さん)あーよかったですわ。
若いお客様にも田舎を楽しんでもらいたいとピザ焼き体験を始めたそうです。
まずは大成功ですね。
というわけで本日は体験型民泊を始めたご夫婦のお話。
まだまだ田舎と古民家の楽しみがいっぱい出てきまーす!奈良県山添村で体験型農家民泊里舎を営む大久保さんご夫婦が今日の主人公です。
(女性)うぉー採れたよ。
午後は目の前の畑で野菜の収穫体験です。
あっなんか腐ってた。
ああそんなんもあるよ。
農薬を使わず有機肥料のみで野菜を育てる守さん。
味には自信があります。
これかじってごらん。
(女性)はーい。
いただきまーす。
甘い。
美味しい。
甘いささやきですか。
まなんかよくわかりませんが…。
はい続いてはシイタケになりますね。
(女性)ビクともしないっすよこれ。
あっ!採れたーアハッ。
(守さん)まだ早いんやろうなー。
(守さん)ひょっとして出てるかなぁと思うねんけど今見てる…。
あっ!出てますよ〜!
(女性)すごいなよう見つけた。
(守さん)これふきのとう。
あー春ですね〜。
田舎いうのはごちゃごちゃしてへんやろ。
わりにポツポツポツポツ家がな…。
守さん自慢の山添村の風景です。
(女性)屋根の形が独特ですね。
(守さん)そうそう独特ですね。
(守さん)まあうちらもこの辺みなすぐ近くにお城があったんやけどね。
この石をどっから持ってきたんかわからへんのやわ。
お城と同じ組み方してあんねんな。
こうやって反ってくれて…あそこまできっとね。
山の斜面に寄り添うように家を建てる。
そのための工夫だったとも言われています。
この日は大根ネギニンジンシイタケを収穫。
ユキノシタも見つけました。
いやこれは晩御飯楽しみですね。
お今度はピザ窯の横で何やら始まりましたねぇ。
はい釜戸で蒸したのは餅米です。
ってことは餅つきも体験できんのかな?あ豆も見えますね。
あっ!豆餅かぁ。
(和美さん)あつ…熱い…。
お米をこうして力いっぱいこうしてつぶしてほしいねん。
これは守さんが岡山で暮らしていた頃の思い出の味だそうです。
僕の田舎のふるさとを教えたい。
うちはもうこの大豆。
まあ黒豆入れてね豆餅ですね。
おーっすごいすごい。
力ありますねー。
毎日農作業で鍛えてるだけのことはあります。
すごい。
あっ客さんもね力いっぱいお願いしますよ。
もっと力入れて!えっ力入れんの?そうもっともっと。
もっと?そう。
全然へこんでへんねんけど。
ええ音してんね。
(和美さん)1920。
大変だ。
つき上がったお餅は2〜3日乾燥させて完成です。
え!ってことは今日食べられないのかな?いえいえ一昨日ついたお餅が完成していますから。
夕食でちゃんと食べていただきます。
はいよかったぁアハハッ。
お客様餅つき体験いかがでした?もう体力がなかったからちゃんとつけたかどうか心配です。
楽しかったです。
もっとやりたい。
次回来ていただいたらもう好きなだけ…。
もう2升餅5回でも10回でもオーケーです。
ピザを焼いて野菜を収穫して餅をついて全身で田舎暮らしを体験した1日でした。
夕日が山の向こうに沈んだら夕食前に汗を流していただきましょうね。
お風呂は守さん自慢の五右衛門風呂でーす!台所では和美さんが夕食の準備です。
あー天ぷらだ。
何揚げてるんだろう?
(和美さん)今揚げてるのはレンコンなんですけどあとジャガイモとシイタケとあと収穫の時採らはったユキノシタ。
あ〜ユキノシタの天ぷらですね〜苦味がいいんですよね。
春の味です。
お!表でも何やらいい匂いがしてきました。
炭火でこれどんな料理作ってるのかしら。
はい守さんは野菜の蒸し焼き担当です。
はぁ〜蒸し焼き。
あれ?新聞紙にくるまってるのはこれ何?
(守さん)卵。
これはね昔山師がね火を焚いて自分とこの弁当かわらの横に新聞紙で濡らしたやつを卵入れて火の中にくべててね。
ほんだら爆発しない。
野菜のうまみを引き出すのにはこの料理が一番と守さんは言います。
じっくり1時間蒸して完成です。
熱々の卵にほっくほくのサトイモとジャガイモ。
玉ネギは中がとろとろになってるそうです。
(守さん)皮めくってもらって塩味でね食べていただいたら。
もうできてるんですか?
(守さん)うんできてるんですね。
(女性)これ丸ごといくん?
(守さん)もうかぶる。
さあいかがですか〜?うん。
(女性)うん美味しい。
だよねー!聞くだけ野暮でした。
そしていよいよ和美さんが揚げた春の天ぷらです。
(女性)すごい量ですけど。
新鮮な野菜を衣で包みこんだ天ぷらは口にした時の香りも格別です。
大根ニンジンサトイモは煮物にしました。
シンプルに素材そのものの味を楽しむ。
これぞ民泊の料理です。
その最たるものが…。
こうしてね。
うん。
塩はねモンゴルの岩塩使ってる。
(女性)塩美味しいよね。
(守さん)美味しいね。
シイタケの炭火焼き。
見えますか?炙るとうまみが染み出てきます。
あーホントだ。
うまそうだな〜。
西田さん豆餅もこんがり焼けましたよ。
いや〜囲炉裏での食事なんともこれ贅沢ですねぇ。
民泊里舎の宿いかがですか?と思いました。
普段の話ができてすごくいいなっていうふうに思いました。
民泊の夜は時間がゆっくりと流れていきます。
はいお休みなさいませ。
朝守さんは自分が営む酒屋へ。
と言っても店番ではなくそこから坂を上ってこの小屋を目指しました。
はーいはいはいはい。
はい。
昨日お客様に出した卵はここで飼っている鶏が産んだもの。
野菜から卵に至るまで安心な食材を提供したいと自給率90パーセントを目指しているんです。
なるほど〜。
あら?守さん何やってんですか?やっぱあの百姓やから座り仕事しますやんか。
種まいたり。
だからこれしてたらやっぱずっと体が楽ですよ。
あ〜なるほど。
だから自分の体自分で守らなしゃーないしね。
誰も守ってくれへん。
そうかそうか。
で体操を終えたら深呼吸をして村を見下ろす。
この眺めが一番好きなんだそうです。
(守さん)田舎いうのはね家がポツポツポツポツあんのが田舎であってゴチャゴチャしてるんじゃなくてここから見る眺めいうのはホンマに田舎らしい田舎なんですね。
山添村に引っ越してきたのが21年前。
その当時と比べ村の人口はおよそ2000人も減り3分の2になってしまいました。
このままではこの豊かな農村風景もいつまで見られるかわかりません。
この5年先10年先いうのはもう多分限界集落になってうちのこの村の広代の中でも約10軒ぐらいは空き家になるんではなかろうかなっと思ってる。
それが一番心配してますね。
だからやっぱ都会から来ていただけるような村づくりをしていかなきゃダメでしょうねと私は思います。
民泊を始めたのももっと多くの人に山添村の良さ里山のすばらしさを知ってほしいと考えたからです。
麓にある酒屋では和美さんが今日も店番です。
まあといっても通好みのお酒しか置かない守さんの趣味のようなお店ですからねぇ。
お客さんは日に2〜3人です。
なので和美さんは…。
これは包装紙とか使って紙人形っちゅうか…。
紙人形作りながら店番です。
かわいらしいですね。
(男性)こんにちは。
(和美さん)はいいらっしゃいませこんにちは。
本日初めてのお客様ですいらっしゃいませ。
今日何にしようかな。
(和美さん)何にしますか?じゃあこれもうとくは。
(和美さん)はい。
(和美さん)生酒のほうやね。
生酒のほうはい。
(和美さん)ありがとうございます。
どうやら常連さんとお見受けしましたが。
ここできてからずっと。
まもちゃんと知り合いで。
かわがってもろててね。
こんなんやけどアハハハッ。
えー守さんをまもちゃんと呼ぶほどの中ですか。
まもちゃんはねまあこう置いたるやつを見てもうたらわかんねんけどよそでは入らんような焼酎も置いてあるし。
蔵元から言うたら選ばれた酒屋というかね…。
だから私は店番はしてますけれどもやっぱり蔵をいろいろ回って仕入れてきてるのは主人ですから。
なるほど。
自分の足で酒蔵を訪ねてまわる研究熱心な守さんです。
そんな姿が蔵元に認められたからこそ取引もできるというわけですね。
今日も晩酌…あもとい。
研究が始まりました。
あーやっぱ今日の疲れは取れますね。
あ〜その気持ちよ〜くわかります。
ハハハッ。
福祉の仕事をしている長女和嘉子さんと次女賀奈子さんも帰宅し賑やかな夕食です。
今夜は鍋ですか?はい水炊きにしました。
もちろん自家製野菜たっぷりです。
鍋に燗酒。
いやぁ日本人でよかったと思いますホントに!和嘉子さん賀奈子さんお父さん民泊を始めると聞いた時どう思われました?いや別になんも思わなかったです。
あーするんやみたいな。
自分らのプライベートがなくなるのが嫌で反対したよな私はな。
うんそうでしたね。
まあでも住むとこと料理出すとこと別個やからね。
やっぱ娘は離れで寝てますしもう別に構へんのちゃうかなって。
やっぱり自分からするって言わはったから私たち私らは陰でこう支えるっちゅうか自分のできることはさせてもらいますけれども。
やっぱすばらしいですね。
おかげさまでありがとうございます。
(賀奈子さん)そやな
(守さん)いやちゃうちゃう。
(守さん)いやいやよう貰ろうってもうてすまんな。
いや〜婿どの幸せですなぁ〜!家族に感謝です!翌日守さんはスーツでビシッと決めて真剣な面持ちです。
何が始まるんでしょうか?この日地域の氏神様菅原神社に男衆が集まりました。
(祝詞)毎月1日に行われる「一日参り」。
村の安全五穀豊穣を願う古くからの習わしです。
参加できるのは数えで60歳以上の男衆のみ。
厳粛な儀式の後はお楽しみの時間です。
乾杯。
(一同)乾杯。
参加者の中でも若い衆は世話役としてお酌にまわります。
互いの近況を確かめ合う場ですね。
守さんこうした風習をしっかり伝えていきたいそう考えています。
そのためには村が元気でいなければなりません。
やはり山添村で民宿が10軒以上ねできたらやっぱり…。
例えば臨海学校でね40人とかいうのがお迎えできていろんな集落の人たちと子供たちが触れ合ういうことが一番大事なことじゃないでしょうかね。
この日お2人はシイタケ菌の植えつけ作業を始めました。
原木栽培でシイタケが収穫できるのは1年後です。
いつでもとれたてのシイタケを食べてもらいたい。
その思いで毎年こうして植えつけてます。
民泊里舎開業から間もなく丸5年です。
民泊で村を元気にしたいという夢も少しずつ叶い始めています。
一歩一歩日々の積み重ねがあったから夢の花咲く春も来る。
道のりこそが大事なんですね。
守さん和美さんこれからも夫婦力合わせて信じた道をしっかり歩んでいってください。
そして山添村を元気にしてください!応援してま〜す!楽園通信です。
桃ちゃん我々の道のりも順風満帆といきたいですね!そうですね頑張ります!民泊里舎の宿。
静かな山添村でのんびりゆったり。
守さんと和美さんが育てた新鮮な野菜を使った料理を囲炉裏端で是非どうぞ。
1日1組限定です。
いやー桃ちゃん行きましょうよ!おはようございます今日はこれですジャーン!今食べてはるのちゃいますか?2015/03/02(月) 03:56〜04:26
ABCテレビ1
人生の楽園[再][字]
新しい人生を選択し、夢を実現した人がいます。「人生には楽園が必要だ。」で始まるこの番組は「新しい生き方」を提案する大人のための「いい人生の歩き方」発見番組です。
詳細情報
◇番組内容
「田舎を味わう農家民泊」楽園の舞台は奈良県山添村。酒店を経営しながら1日1組限定の農業体験民泊を営むご夫婦が主人公です。築150年を超える古民家は風格があり、囲炉裏や五右衛門風呂もあります。野菜の収穫はもちろん、餅つきや石窯でピザ作り体験もすることが出来ます。
◇出演者
【楽園の案内人】西田敏行、菊池桃子
◇おしらせ
☆番組HP
http://www.tv-asahi.co.jp/rakuen/
◇おしらせ2
この番組は、朝日放送の『青少年に見てもらいたい番組』に指定されています。
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – ドキュメンタリー全般
ドキュメンタリー/教養 – 自然・動物・環境
福祉 – 高齢者
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
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