福島原発:汚染水流出「総量は約4億ベクレル」

毎日新聞 2015年03月04日 20時19分(最終更新 03月04日 20時38分)

 ◇東電が原子力規制委の有識者会合で報告

 東京電力福島第1原発構内の雨水などを海に流す排水路から放射性物質を含む汚染水が港湾内に流出した問題で、東電は4日、港湾内に流出した汚染水は110トン、放射性物質の総量は約4億ベクレルだったと明らかにした。同日開かれた原子力規制委の有識者会合で報告した。東電は「港湾内の海水の放射性物質の濃度に大きな変動はなかった」と説明した。

 港湾内への汚染水流出は先月22日、排水路で通常の約70倍の汚染水が検知され、発覚した。排水路のゲートを手動で閉じるまで約1時間半かかり、東電がその間に流れ出たストロンチウム90などベータ線を出す放射性物質の総量を評価した。

 排水路で汚染水が検知された理由について、東電は汚染水処理設備や配管からの漏えいの可能性はなかったと話している。【斎藤有香】

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