以下、動物虐待の法的な解釈について、内閣総理大臣官房、環境省、衆議院の見解です。
なお,動物愛護管理法にいう「みだりに殺傷」の解釈については,改正前の「動物の保護及び管理に関する法律」13条1項に規定されていた「保護動物を虐待し、又は破棄した者」について,以下のような政府(内閣総理大臣官房)からの見解が示されています(http://www.env.go.jp/council/14animal/y143-20/mat01.pdf
)。
「 動物の保護及び管理に関する法律第 13 条第1項に規定する虐待とは、同条第2項各号に掲げる保護動物に対して、一般的に、不必要に強度の苦痛を与えるなどの残酷な取扱をすることをいい、虐待に当たるか否かの具体的判断は、当該行為の目的、手段、態様等及び当該行為による苦痛の程度等を総合して、社会通念としての一般人の健全な常識により判断すべきものであると解する。 」
つまり,「不必要に強度の苦痛を与えるなどの残酷な取扱」にあたるかどうかを,「当該行為の目的、手段、態様等及び当該行為による苦痛の程度等」を考慮して判断する,ということです。
ちなみに,「動物の愛護及び管理をめぐる現状と課題」(http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_rchome.nsf/63da430ca66f6757492574180016fd6e/73525ded65063a4649257cab004259e5/$FILE/kankyou_201208_dobutsuaigo.pdf
)には,「動物虐待の判断基準」として,
・殴る、蹴る、熱湯をかける、動物を闘わせる等、身体に外傷が生じる又は生じる恐れのある行為
・暴力を加える
・心理的抑圧、恐怖を与える
・酷使
などについては(積極的)虐待にあたるとしています。
また,具体的な虐待例等は,(既にご存じかもしれませんが)環境省「動物の遺棄・虐待事例等調査報告書」(http://www.env.go.jp/nature/dobutsu/aigo/2_data/pamph/h2203/full.pdf
)に記載がありますのでご参考まで。