流れる川も凍る厳寒のロシア。
古都サンクトペテルブルク。
帝政ロシアの繁栄のあとが残る美しい町並み
やってきたのは1台の観光バス。
降りてきたのは…
日本人観光客だ
円安で海外旅行のお得感がなくなった今注目がロシア。
世界遺産の町サンクトペテルブルクへ
日本人観光客のお目当てがここ
ロマノフ王朝時代の冬の宮殿。
日本人で溢れかえっていた
必見はこの黄金の孔雀。
世界一豪華といわれたロマノフ王朝の至宝
こちらは天才レオナルド・ダ・ヴィンチの名画…
その視線の先には…
フラッシュ撮影禁止もお構いなし
なぜ今遠くアジアからの観光客が増えているのか?
去年ロシアの通貨ルーブルが急落。
円安のなかもツアー代は3割近くも安くなっているのだ。
更にお得感を増しているのがお土産。
定番はマトリョーシカ。
この男性は…10個以上まとめ買い
なかでも人気は以前ロシアリーグに所属していた日本代表本田選手のマトリョーシカ
そんなロシアの観光業さぞかし…
町の旅行代理店を訪ねた
ロシア人は大の海外旅行好き。
富裕層をターゲットにアジアの秘境やイランなどを巡る独自のツアーも大ヒットした
しかしキャンセル待ちまで出ていたツアーが去年の
ロシア全土で旅行代理店が相次ぎ倒産
観光業界は大打撃を受けている
旅行に行かなくなったロシア人いったいどこへ…。
首都モスクワ
それは深夜の森の中だった…。
こうこうとたかれたライトの現場には警官や救急車が…。
何か事件なのか
現れたのは水着の女性たち
ここは凍った湖。
すると…
実はこれ
冷たい水に三度浸かると厄が祓えるという
一方こちらはモスクワ市内の中心部。
2000人を超える長い行列ができていた
ここでもやはり水行
ルーブル安は市民の日常生活も直撃。
モスクワ市内に住むこちらの夫婦。
妻のエヴァゲーニャさんは留学経験もある大の日本好き
いつも利用する市場。
まずは食卓に欠かせないあるものの売り場へ。
チーズだ。
しかし商品棚はガラガラ。
これには去年のウクライナ問題が関係していた
しかし野菜や果物は豊富にある。
いったいどこから?
ほとんどが国産品だった。
安かった国産品は急な需要増で3割近くも値上がり。
庶民の財布を直撃している。
更にもう1つエバゲーニャさんを悩ます問題が。
やってきたのは両替所
この日のレートは1ドル63ルーブル。
ここでご主人が大量のルーブル札を取り出した
こんな悪いレートでもドルに換えなければならない事情があるのだ。
理由は7年前に購入したマイホームにあった。
実はドルでしか払えない
月々の支払いは900ドル。
実質負担が倍増してしまったのだ
家では2歳の長女と7か月の次女2人を育てている。
そんな子育てにも大きな影響が。
これまで愛用していたのは品質のいい
贅沢もできない今おばあちゃんの知恵が役立っていた
医療用のガーゼをオムツの代わりに使う。
物のないソ連時代はこれが普通だったという
そうね。
今となっては懐かしい去年のギリシャ旅行。
倹約生活に疲れきっていた。
そんなロシアで真っ先に動き出したのは外国人労働者たち
ロシアを見限り次々と脱出。
欧米企業の撤退も相次いでいる
そんなロシアで沸騰していたのが
いったいなぜ?
ルーブル安を逆手にとった日本企業の戦略とは?
さぁこのルーブル安のロシア想像以上に大変なことになってましたけれども。
私こんなに深刻なんだとはちょっと思わなかったですね。
どこかで見た光景だなと思って考えたら17年前98年にもルーブル危機…あのときもやっぱりお店の棚空っぽになってパン1つ買うのに何時間も並んだり。
さぁどうしてロシアがこんな状況になっているのか今回の模型ですけれどもボクシングのリングですね。
はい事の発端はウクライナ問題です。
クリミア半島にロシアが侵攻したことこれがそもそもの始まりですね。
これに怒ったのがEUそしてアメリカです。
更にルーブル安を呼んだのがOPECというよりはサウジアラビアがロシアの原油に打撃を与えようとして減産を見送ったんではないかなと。
原油の価格も下がってしまっているということなんですよね。
それはロシアが原油の生産量で世界2位の国だからなんですね。
こちらご覧ください。
これロシアを襲ったルーブル安と原油安のグラフなんですけれども形似てますよね。
似てます。
ルーブル安と原油安のダブルパンチという状況なんですね。
そんな厳しい状況にあるロシアを読み解くキーワードがこちらです。
でもこれ日本はいるんですか?はい。
ちゃんといますここに。
あっちっちゃかった!さぁダブルパンチに苦しむロシアある危険なビジネスの生産拠点に「ジパング」のカメラが入りました。
ロシア繁栄の象徴がこの摩天楼
入居待ちだったこの高層ビル群に今キャンセルが相次いでいる。
更に深刻なのがモスクワ郊外の厳重に警備されたこの町
ゲートの中は巨大な屋敷がずらり。
この豪邸の多くが原油安の影響で次々と売りに出されていた
その一つある物件の前で止まると門が自動で開いた。
ここは以前石油会社の幹部の家だったという
中に入ると早速担当者が…
なんと売値は22億円!
こちらは10人が座れるダイニング。
更に…
日本ではあまりお目にかかれないこの装置
間取りはなんと
去年まで家族5人で豪勢な暮らしをしていたという
しかし原油安とルーブル安で事業に行き詰まり家を手放すことに。
そんなバブルの遺産がロシアで続出していた
しかしそんなルーブル安をものともしない町があった
モスクワからおよそ1,000キロ離れた
人口はおよそ60万人。
古くからある巨大産業が町を潤してきた
その町の中心部にある商業施設
地下に降りていくと…。
大きな鉄格子の先に住民がレジャー施設と呼ぶ場所があった。
そこには若い女性が
実弾だ
そう射撃場だ
町のいたるところにこの男の写真が
第二次世界大戦後の1947年に彼は現代史を揺るがす銃を開発した
それがAK47いわゆる
あのキューバ革命ではカストロ率いるゲリラが使い…
ベトナム戦争では北ベトナム軍の主力兵器となった。
世界で最も売れた自動小銃あの過激派組織の映像にも…
町なかで見えてきたのは…
カラシニコフ社の巨大な看板。
その製造工場へと向かう
厳重なセキュリティー。
世界一の銃の製造現場驚きの光景とは?
カラシニコフ銃の製造工場へ。
中に入ると金属探知機が。
厳重な警備。
海外メディアの取材は…
これがカラシニコフ銃の製造現場
そこにいたのはなんと女性たち。
しかも手づくりだ
彼女たちは皆熟練の職人。
油まみれの手で銃を組み立てていく。
町の平均給料よりかなりの高待遇で雇われているという
こうした技術が職人たちによって代々受け継がれカラシニコフ銃の品質を支えてきた
年間10万丁以上を生産し欧米など27ヵ国へ輸出している
しかし業績好調だったカラシニコフ社は去年アメリカの経済制裁の対象に
そんなカラシニコフ社は制裁直後からあるビジネスにも乗り出した
カラシニコフステッカーにカラシニコフバッジ。
サイドビジネスに頼らなければならないほど経営は苦しいのだろうか
しかし意外な事実が。
販売責任者のウラジミールさんが見せてくれたのは1日に生産される銃の数640。
制裁後も減っていないという
するとウラジミールさんは我々を呼んだ
そこは射撃場だった。
最新のカラシニコフ銃の性能を自ら見せたいという
こうした最新鋭の銃は新興国へ
他にもあった
ではいったい
そう言うと彼は立ち去ってしまった
知られざる兵器ビジネスがロシア経済を陰で支えていた
竹田さん銃関係だけはまだまだ元気ということだったんですけど。
ロシアのなかでも衰えを知らない産業が武器輸出なんですが3位が中国そして2位が大きく引き離してアメリカ。
そして1位がロシアでおよそ8,000億円以上を武器輸出してるんですね。
ちょっと桁もすごいですね。
動くお金の金額が…。
しかもこのカラシニコフの去年の販売数が14万丁。
これはおととしに比べると倍増しているっていうことなんですよね。
どういうことなんですか?アメリカで大量に売れたんですね。
コピー品も多く市場に出回るカラシニコフ銃。
専門家によるとロシアから第三国を経由し需要の高いアフリカや中東などにも流れているという
となるとロシアが受けているダメージというのは実際どのくらいなんですか?それがですねプーチンさんは困っているように見えたんですが…。
2年も!?しかも今このロシアの後ろにもう一つ新しい人形増えましたね。
中国ですね。
どういうことなんでしょうね?となるとこの制裁を実際に科している欧米各国はどういう今状況なんですか?ロシアに対する欧米の経済制裁ですけれども銀行口座の凍結とかこういったものをやってます。
まずEUはギリシャ問題もあってこれかなり疲れてますよね。
スタミナが切れてきちゃってる。
そしてOPECも原油が安くなれば稼げませんからかなり限界に近いんじゃないでしょうかね。
となるとアメリカはどうですか?いわばガマンくらべ…。
誰が先に倒れるかというのをガマンを…。
辛抱しあってるという感じじゃないでしょうかね。
なるほどね…みんなそれぞれ大変な思いをしているなかで日本はご覧くださいグローブを前に構えてますね。
さぁ実はですね日本は独自の動きを見せているんです。
モスクワの中心部。
駅の地下道へと下りていくと…
ずらりと並んだ自動販売機が
DyDoと書いてある
日本の飲料メーカーダイドーが去年モスクワに設置したものだ
ラインナップは見慣れた日本のまま
すると女性がお札を入れた
選んだのはブラックのホットコーヒー
ロシアの地下街で静かに沸騰中。
次から次へとモスクワっ子が買っていく
1本100円から200円。
物価上昇中のロシアで
こちらの男性。
選んだのは真冬なのに冷たいメロンミルク
どんな味?
ロシア語で商品説明もしっかりとついていた
ダイドーは今年中に一気に1万台の設置を目指している
更に日本の高級車も売れていた
商談ブースは満員御礼
ルーブル安で景気が冷え込むなかいったいなぜ?
実は日本車造りがいいため資産価値が落ちにくい。
庶民の
そこに日本人がやってきた。
塗料メーカー最大手
見ていたのは建物の外壁。
実は新しそうに見えて
その状態をチェックしていたのだ
歴史ある町の中にはこんな光景も
いやすげえなこれすごいっすね。
更に…。
こちらは塗装が剥がれ落ちている。
日本の塗料の需要はかなりありそうだ
ルーブルショック最中の進出だったが意外なメリットがあった
ルーブル安のおかげでかなり割安で済んだという。
赤木さんたちは日本の高品質な塗料をロシアに広めようと新たな取り組みを始めていた
この日はロシアにはないある商品を持参
向かった先はモスクワ市内のアパート
実はこの家の住人はロシアならではのある問題を抱えていた
問題の原因はこの猫たち
猫はロシアで一番人気のペット
しかし冬は寒さで換気ができずにおいに悩む家が多いのだ
プロも唸らす強烈なにおい
そこに貼られた白いボード。
これはいったい…
消臭効果のある日本伝統の漆喰を関西ペイントが塗料用として独自に開発。
驚きの技術が詰まっていた
赤木さんたちは再びあのアパートを訪ねた
早速効果を確認してみる
オーナーにも確認してもらう
この塗料を壁いちめんに塗ることでにおいを一掃できるというのだ
日本の技術で新たなロシアの市場を切り開く。
更に大きなビジネスチャンスが!
あんなに一日で効果が出ちゃうくらい…。
しかも日本の伝統の技術を使ってるっていうのが嬉しいですよね。
嬉しいですよね。
この239という数字。
人口3,800万人のポーランドに対して250でロシアは1億5,000万人いますからね。
そこに239社っていうのは…。
なんでロシアに進出する日本企業って少ないんですか?それがロシア人特有の壁。
これですね。
なにやら気合い十分。
そこに石嶋さんも。
実はこの日ロシアに来て最大ともいえる商談を迎えていた。
相手は
成功すれば大きな取引が見込める
早速商品のよさをアピールする。
交渉でカギを握るのは販売責任者のこの男。
しかし反応が悪い。
そして説明を遮って…
ロシアの壁にぶつかった
その日の夜
先ほどの面々を日本料理店に招待した。
場所を変えここから第2ラウンド
まずは日本式にビールでもてなす。
ところが…
運ばれてきたのはこれ
アルコール度数は60度を超える
ロシアビジネス
ロシアできついウォッカの洗礼を受けていた
一気に飲み干すのがロシアの流儀
また一気
実はお酒に弱い石嶋さん。
でも頑張る
すると突然…
しばらくして奥で商談が始まった。
今度は身を乗り出して日本側の話を聞いている
更にあの販売担当者との距離もいつしか縮まり…
ロシアの壁をひとつ乗り越えたようだ
すごいですね。
ということはこのロシアの壁越える方法これだったんですね。
意外とシンプルな方法だったんですけども。
この難しいつきあいをうまいことやっていかないといけないということなんですけれどもそんななかで今回の未来予測をお願いします。
はい私の未来予測はこちらです。
森の中とか農園の中とか小屋みたいなところがあって。
みんな持ってるんですか?持ってる方が多い。
そこに連れていって一緒にサウナに入って裸のつきあいをするとか。
この方です。
えっえっ!?それがこの方です。
えっプーチンさんですか!?じゃあ一緒にサウナ入ったんですか?サウナは入らなかったんですけれどもごちそうしてくれましたね。
そのインタビューのあとにワ〜ッとごちそうが出てきて。
プーチンさんは常に怒っている強いイメージですけれどもダーチャの中ではもうニコニコしてしゃべってしゃべって…。
肩は叩くは手は握るはやっぱりダーチャにいるときっていうのはなんだか素になれるというか…。
ロシアのお家芸フィギュアスケートの会場に自動車が…
モスクワ赤の広場の特設リンク。
氷の上が売りの日本のスタッドレスタイヤ
右肩上がりを続けている。
更に日本の知られざる住宅建材も…。
冬場に強い日本の瓦だ
ロシアの未開拓市場に日本の意外なチャンスが広がっている
「勝者は誰?」ということで見てきたんですけれども…。
そりゃ日本になってほしいです。
甘いなちなみちゃんは。
違いますか?中国!まだリングに上がってないでしょ。
ねぇ竹田さん?どうかな?ケンカしてますけれどもリングの上で。
結局みんなつきあいがもっと深まっちゃってるんですよね経済的な。
だから相手が痛むと自分も痛むっていう完全なひとりだけの勝者が出ないような終わり方を裏でリングの外の端っこで相談してるんじゃないかななんていうふうにも思ったりしますけれども。
2015/02/23(月) 22:00〜22:54
テレビ大阪1
未来世紀ジパング【ロシアルーブル安+オイルバブル崩壊!今が最後のチャンス!?】[字][デ]
ウクライナ問題後の経済制裁でルーブルが急落。さらに原油暴落でオイルマネーも逃げ出した。「瀕死の状態」のロシアで、今なぜか日本の意外なビジネスが沸騰していた!?
詳細情報
番組内容
石油と天然ガスの資源によって経済成長を謳歌してきたロシア。しかしウクライナ問題後の欧米を中心とした経済制裁で通貨ルーブルが急落。さらに世界的な原油価格の暴落でオイルマネーも逃げ出した。「瀕死の状態」のロシアで、今なぜか日本の意外なビジネスが沸騰していた。
出演者
【メーンMC】
SHELLY
【進行役】
大橋未歩(テレビ東京アナウンサー)
【沸騰ナビゲーター】
太田泰彦(日本経済新聞社 論説委員兼編集委員)
【ゲスト】
竹田圭吾、坂下千里子、鈴木ちなみ
関連情報
【公式ホームページ】
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