多摩川河川敷:遺体は中1男子と判明 神奈川県警
毎日新聞 2015年02月21日 13時01分(最終更新 02月21日 23時15分)
◇殺人死体遺棄事件で捜査本部 死因は出血性ショック死
川崎市川崎区の多摩川河川敷で男性の遺体が見つかった事件で、神奈川県警捜査1課は21日、被害者を同区大師河原2、中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)と断定し発表した。司法解剖の結果、死因は鋭利な刃物で首を刺されたり切られたりしたことによる出血性ショック死と判明し、同課は、殺人死体遺棄事件とみて、川崎署に捜査本部を設置した。
同課によると、遺体の首の周囲に刺し傷や切り傷が多数あり、顔と腕にも小さな切り傷が複数あった。死亡推定時間は遺体発見の約4時間前にあたる20日午前2時ごろという。
捜査関係者によると、現場近くの防犯カメラに事件発生時刻ごろ、いったん複数の人物が集団で通り、再び戻って来た際は1人減っている映像が残っていた。遺体の傷が多いこともあり、捜査本部は複数の人物による暴行の可能性もあるとみている。
上村さんは発見当時、衣服を身に着けていなかった。現場近くには上村さんが着用していた可能性のある上着が落ちていたが、他の衣類や携帯電話など所持品が発見されていない。凶器も見つかっていないことなどから、捜査本部は21日午前から、河川敷付近を捜索。聞き込み捜査から、被害者が上村さんである可能性が浮上し、母親が21日午前、身元を確認した。
現場はJR川崎駅の北東約1キロ。土手の上に遊歩道が整備された河川敷で、周辺に工場やマンションが建ち並ぶ。日中は住民らが遊歩道を散歩したり、ランニングしたりする姿が目立つが、夜間は暗く、人通りはほとんどない。【大場弘行、水戸健一】