川崎中1殺害:現場近く公衆トイレでぼや 衣類燃やす
毎日新聞 2015年02月21日 21時35分(最終更新 02月22日 15時12分)
川崎市川崎区の多摩川河川敷で男性の遺体が見つかった事件で、神奈川県警捜査1課は21日、被害者を同区大師河原2、中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)と断定し発表した。司法解剖の結果、死因は鋭利な刃物で首を刺されたり切られたりしたことによる出血性ショック死と判明し、同課は、殺人死体遺棄事件とみて、川崎署に捜査本部を設置した。
捜査関係者によると、20日未明、現場近くの防犯カメラの映像に3人の若い男性が通り過ぎ、2人で戻って来る様子が記録されていた。捜査本部は3人の中に上村さんが含まれ、他の2人が事件に関与した疑いもあるとみて人物の特定を急いでいる。
また上村さんは発見当時、衣服を身に着けていなかった。20日午前3時ごろ、上村さんが見つかった河川敷から南へ約600メートル離れた公園の公衆トイレ内でぼやが発生、火元の個室内から上村さんのものとみられる衣類の燃えかすが見つかった。捜査本部は、犯人が事件後に衣類をトイレ内に持ち込んで燃やし、証拠隠滅を図った可能性もあるとみて調べる。
上村さんの遺族は21日、代理人の弁護士を通じて「息子がなぜこのような被害に遭ってしまったのか分かりません。突然起きたことを受け止めることができず、取材や報道に対応できる状況にございません。一刻も早く真相が明らかになることを願っています」とのコメントを出した。【大場弘行、水戸健一】