川崎・中1殺害:自宅に夜間、迎えの男ら 近隣住民目撃

毎日新聞 2015年02月26日 07時50分(最終更新 02月27日 09時49分)

上村遼太さんが刺殺体で見つかった河川敷には、多くの花束やバスケットボールが供えられていた=川崎市川崎区の多摩川河川敷で2015年2月26日、竹内紀臣撮影
上村遼太さんが刺殺体で見つかった河川敷には、多くの花束やバスケットボールが供えられていた=川崎市川崎区の多摩川河川敷で2015年2月26日、竹内紀臣撮影

 川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)の刺殺体が見つかった事件で、上村さん宅の近隣住民が昨年11月以降、夜間に上村さんを迎えに来る年上の男性らを頻繁に目撃するようになっていたことが住民らへの取材で分かった。上村さんは事件直前の19日夜も自宅から外出したことが判明しており、神奈川県警川崎署捜査本部は、男性らが何らかの事情を知っている可能性があるとみて、特定を進めている。

 住民らによると、上村さんは島根県・隠岐(おき)諸島の西ノ島(西ノ島町)から2013年7月に川崎市に引っ越してきた。その後、14年10月ごろに現在のアパートに転居。母親やきょうだいと生活していた。

 しかし、直後の同11月には、自宅前に原付きバイクや自転車に乗った数人の年上男性らがたむろするようになった。中高生くらいの年齢だったといい、夕方から深夜にかけて集まることが多かったという。

 事件直前にはほぼ毎日、自宅前で上村さんを待つようになった。「(家から出てくるのが)あいつ遅いな」といらだった様子を見せることもあったという。

 住民の一人は「(一緒に出掛ける)上村さんに笑顔はなく、嫌々付き合っている感じだった」と振り返る。

 同級生らによると、上村さんは同じ時期以降、夜間に自宅近くの公園で年上のグループと一緒にいる姿を頻繁に目撃されていた。暴力を振るわれていたとみられ、友人らには「グループを抜けたい」と明かしていた。ただ、このグループと自宅前に集まっていた男性らが一致するかははっきりしていない。【山崎征克、松浦吉剛】

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