川崎中1殺害:顔見知り3少年浮上 遺体にひざまずいた痕

毎日新聞 2015年02月27日 06時00分(最終更新 02月27日 10時36分)

遺体の見つかった川原=神奈川県川崎市で2015年2月27日午前7時43分、藤井達也撮影
遺体の見つかった川原=神奈川県川崎市で2015年2月27日午前7時43分、藤井達也撮影

 川崎市川崎区の多摩川河川敷で同区の中学1年、上村(うえむら)遼太さん(13)の刺殺体が見つかった事件で、神奈川県警川崎署捜査本部が事件に関与したとみられる人物について、上村さんと顔見知りの少年3人に絞り込んだことが捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は近く本格的な捜査に着手し、事件の全容解明を進める。

 捜査本部が続けていた河川敷近くの防犯カメラの解析や関係者への聴取で、3人の少年が浮上。周辺の関係者から「上村さんに繰り返し暴行を加えていた」との証言が得られるなどしたことから、少年らが事情を知っていると判断した。

 これまでの調べでは、上村さんは20日午前2時ごろ、多摩川河川敷で死亡したとされる。現場付近の防犯カメラには、同時刻に上村さんを含め少なくとも4人の男性が通り過ぎ、1人少ない状態で戻って来る映像が記録されていた。

 また、上村さんの両膝にひざまずいた際にできたとみられる多数のすり傷があったことも分かった。刃物をよける際に手のひらにできる「防御創」や縛られた痕跡がなかったことから、捜査本部は犯人らが上村さんをひざまずかせ、複数の人物で押さえるなどして集団暴行に及んだ可能性があるとみている。

 遺体は全裸で、殺害現場から数十メートル動かされた状態で発見されたが、すり傷は膝周辺に集中しており、着衣を脱がされた上で暴行を受けた可能性もある。【大場弘行、水戸健一、松浦吉剛】

最新写真特集