【体操】白井、名門日体大で「聞く！盗む！磨く！」

　男子体操で２０１３年世界選手権種目別床運動金メダリストの白井健三（１８）が３日、岸根高（神奈川）の卒業式に出席した。「高校は体操中心で（修学旅行や文化祭など）行事に出られなかったのが思い出」と苦笑い。「大学では強い先輩も大勢いる。一番年下になるし、言い方は悪いけど先輩方をうまく使って成長したい」と今春から名門・日体大に進学し、上級生の技術を盗み飛躍につなげる。

　日体大には、０８年北京、１２年ロンドンの両五輪女子代表の鶴見虹子（２２）、１４年世界選手権女子代表の笹田夏実（１９）ら実力者がズラリ。白井は「自分はやっぱり床だけど、先輩方にはまた違った得意種目がある。いろいろ聞いてみたい」と話した。

　精神面も鍛錬する。晴れの門出を見守った父・勝晃（まさあき）さん（５５）は、日体大体操部のＯＢ。「上下関係が厳しい体育会組織の中で、どう生きるか。人間形成の部分も学んでほしい」と背中を押した。「新しい自分をつくり上げたい」と白井。１６年リオ五輪へ、技と心の両面を磨き上げる。

（細野　友司）