「リブロ池袋本店」が6月で閉店に!出版取次会社のライバル関係が影響か

2015年03月04日 11時07分

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池袋の西武百貨店に出店している「リブロ池袋本店」が閉店する。

リブロ池袋本店が閉店

毎日新聞の報道によると、書店チェーンの「リブロ」が、池袋の西武百貨店に構える「リブロ池袋本店」を6月で閉めるという。

リブロは、1985年に西武百貨店の書籍事業部を分離して設立された書店。

リブロ池袋本店は、「書籍館」と「別館」から成る。

地下1階から4階までの広大なスペースを持つ「書籍館」では、参考書やコミック、専門書などが販売されている。西武百貨店と書籍館の間に位置する「別館」には、文庫やビジネス書、絵本や雑誌などが置いてある。

閉店を惜しむ声が続々

リブロ池袋本店閉店のニュースに、ネットには多くの反響が届いている。

1985年からおよそ30年にわたって池袋で営業を続けてきたリブロ池袋本店の閉店に、「寂しい」という声が多数寄せられている。

経営状態悪化による閉店ではない?

リブロは長い間、池袋最大の売場面積を誇る書店だと言われてきた。しかし、1997年に池袋にオープンした大型書店「ジュンク堂」の影響などで、近年は競争が激化していた。

しかし、今回の閉店は経営状態とは関係ないという。リブロの2014年2月期決算の売上高は211億円。最終利益は2年ぶりの黒字だった。

また、リブロは今月、千葉に店舗をオープンする予定もある。

「日販」と「トーハン」のライバル関係が影響?

今回、リブロ池袋本店が閉店に至った背景には、出版取次業大手の「トーハン」と「日本出版販売(日販)」のライバル関係があるのではないか、とみられている。

トーハンと日販は、出版社と書店を結ぶ「取次社」のトップ2に君臨する企業。

リブロの発行済み株式の100%は、「日販」が所有している。

一方で、リブロ池袋本店が入っている西武は、2006年に日版のライバルである「トーハン」出身の鈴木敏文氏が会長を務める「セブン&アイ・ホールディングス」の傘下となった。

ライバル関係にある2社が関係していることから、以前から「リブロ池袋本店はいつか西武から撤退するのでは」と囁かれていた。