「リブロ池袋本店」が6月で閉店に!出版取次会社のライバル関係が影響か
池袋の西武百貨店に出店している「リブロ池袋本店」が閉店する。
リブロ池袋本店が閉店
毎日新聞の報道によると、書店チェーンの「リブロ」が、池袋の西武百貨店に構える「リブロ池袋本店」を6月で閉めるという。
リブロは、1985年に西武百貨店の書籍事業部を分離して設立された書店。
リブロ池袋本店は、「書籍館」と「別館」から成る。
地下1階から4階までの広大なスペースを持つ「書籍館」では、参考書やコミック、専門書などが販売されている。西武百貨店と書籍館の間に位置する「別館」には、文庫やビジネス書、絵本や雑誌などが置いてある。
閉店を惜しむ声が続々
リブロ池袋本店閉店のニュースに、ネットには多くの反響が届いている。
リブロの本拠地ともいうべき場所が閉店とか、相当な事案ですよこれは…!?
— DB (@Dotenave) 2015, 3月 4
まじですか池袋リブロ閉店……! 確かにあの位置だとジュンク堂のほうにいっちゃうけど、原画展示とかサイン会とかあったのに……あと地下の児童書好きだったのに。 しかしあの上から下までの跡地は何になるんだろ。
— 真堀橙子 (@mahori_tohko) 2015, 3月 4
池袋リブロの閉店ニュース、ショック!(ノД`)私は遠くてなかなか行けないんだけど…でも思い出あるし、本屋さん大好きだから…
— える@ハイフン&gleek (@winwin_wami) 2015, 3月 4
リブロ池袋閉店、ニューアカの聖地とか、セゾン文化とか、そういうことはわからないんだけれど、あれだけ大きな本屋が閉まるというのは大きいことだと思う。日本の知のインフラが、崩壊していく過程に居合わせているのか。それとも崩壊ではなくて、違うステージに行こうとしているのか。
— 焼鳥山 (@yakitori_yamada) 2015, 3月 4
リブロ池袋本店が閉店…魅力的な本屋が次々と消えていく。この国の出版文化はどうなっていくんだろう。本屋の書棚を眺めてわくわくする、そんな経験は過去のものになってしまうのかな。
— 今村幸市 (@brasmjp) 2015, 3月 4
リブロ閉店(T_T)最近は滅多に行けないけど昔はよく利用してた。本、すごい充実してるんだもん。売上がネット販売に押されてるってことでもあるのかな。個人経営の本屋さんではなく大規模展開してる本屋さんが閉店というのは衝撃。
— うさトモ (@tomoscirocco) 2015, 3月 4
1985年からおよそ30年にわたって池袋で営業を続けてきたリブロ池袋本店の閉店に、「寂しい」という声が多数寄せられている。
経営状態悪化による閉店ではない?
リブロは長い間、池袋最大の売場面積を誇る書店だと言われてきた。しかし、1997年に池袋にオープンした大型書店「ジュンク堂」の影響などで、近年は競争が激化していた。
しかし、今回の閉店は経営状態とは関係ないという。リブロの2014年2月期決算の売上高は211億円。最終利益は2年ぶりの黒字だった。
また、リブロは今月、千葉に店舗をオープンする予定もある。
「日販」と「トーハン」のライバル関係が影響?
今回、リブロ池袋本店が閉店に至った背景には、出版取次業大手の「トーハン」と「日本出版販売(日販)」のライバル関係があるのではないか、とみられている。
トーハンと日販は、出版社と書店を結ぶ「取次社」のトップ2に君臨する企業。
リブロの発行済み株式の100%は、「日販」が所有している。
一方で、リブロ池袋本店が入っている西武は、2006年に日版のライバルである「トーハン」出身の鈴木敏文氏が会長を務める「セブン&アイ・ホールディングス」の傘下となった。
ライバル関係にある2社が関係していることから、以前から「リブロ池袋本店はいつか西武から撤退するのでは」と囁かれていた。
- 出典元:日販とトーハン、2大取次が寡占する日本の出版流通事情 - 誠(2009/8/26)