英中銀：解雇のチーフ為替ディーラーに20回以上の内規違反

2015/03/04 03:29 JST

　　（ブルームバーグ）：イングランド銀行（中央銀行）のチーフ為替ディーラーだったマーティン・マレット氏は少なくとも20回、同中銀の内規に違反していたことが、中銀職員が為替レートの操作について知っていたかどうかの調査で分かった。

マレット氏は機密保持と情報技術に関する同中銀の規則に違反したため、昨年11月に解雇されたと、カーニー総裁が３日述べた。為替トレーダーらが顧客情報を他社のトレーダーと共有し外為市場の指標レートの操作を図ったことについて中銀職員が知っていたかどうかの調査の過程で、マレット氏の違反が明らかになった。

総裁は下院の財政委員会でマレット氏について、「他の点では中銀によく貢献した職員」だったが、「中銀のベテランが複数の判断ミスを犯し、そのような事実が判明した以上、中銀としては行動せざるを得ない」と説明した。

総裁は為替レート操作疑惑に関するアンソニー・グラビナー弁護士の調査についての問いに答えた際に、マレット氏解雇の理由に言及した。中銀は調査を委託されたグラビナー氏の報告書の提出時に、マレット氏の解雇について発表、報告書とは無関係の理由だとしていた。

マレット氏にコメントを求める電子メールに対し、今のところ応答はない。

カーニー総裁によれば、マレット氏は中銀の内部文書を市場参加者に閲覧させたほか政策について個人的意見を述べ、不適切な発言や電子メールへの不適切な文書添付が何回にもわたってあった。

原題：BOE Chief Dealer Fired After 20 Internal-Policy Violations (1)（抜粋）

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更新日時: 2015/03/04 03:29 JST