試験バカを終わらせる大人の勉強指導室

その「勉強計画」が君にとって無意味なワケ

「負け癖」がつくと、合格は一向に近づかない

壮大な計画を立てても、試験に受かるかは別問題です(写真:Sergey Nivens / Imasia)

学生時代だけでなく大人になっても勉強は続く。ただ、学生時代と違い、家庭や仕事を抱え多忙な社会人にとって、資格や英語などの勉強は大きな壁となって立ちはだかる。この連載では「2割の努力で8割の成果」をあげてきた鬼頭政人・資格スクエア代表が、悩めるビジネスパーソンからの勉強に関する相談に鋭く切り込み実践的なアドバイスをしていく。著者への勉強相談はこちらのフォームから!

鬼頭さんの著書『頭のよさとは「ヤマを張る技術」のことである』(KADOKAWA/中経出版)も発売中
【勉強相談】勉強の計画はどのように立てるのがいい?
 はじめまして。現在簿記2級の試験に向け勉強中の一般職女子です。昨年1度試験を受けましたが、撃沈しました。
 上手くいかなかった原因は、勉強の計画をきちんと立てることが出来なかったからではないかと考えています。
 また簿記の場合年に3回試験があるため、甘えでしかないのですが、勉強が思うように進まないと「今回は見送ろうかな・・・」という気持ちになってしまいます(一度落ちるとなおさらです)。
 「いついつまでに資格取得しろ」と会社にせっつかれているわけでもないため、自分で自分を律するしかありません。仕事は18時で上がれるので、その後の時間を有効に使いたいという気持ちもあります。
 合格するために、勉強の計画は何から立てるのがいいか、ご教示いただければと思います。
(20代、女性、会社員)

 

計画を立てる前に、自分への甘えをやめよ

ご質問を読んでいて、初めは「ふむふむ」となっていたのですが、最後の方の文章に愕然。「仕事は18時で上がれる」とな(驚)。ちょ、ちょっと待って。「仕事は18時に上がれる」のに、簿記2級の試験に落ちた原因が「勉強の計画を立てられなかったから」!?

いやいやいや。へそで茶が沸騰しちゃいますよ。私に触れたらやけどしますよ。120%を超える確率で、あなたが落ちた原因は「勉強の計画」にあるのではなく「自己管理能力の欠如」にあります。自分への甘えをやめなければ計画など立てても意味がありません。落ちた原因は「単に勉強していないだけ」です。

そして、落ちた原因を「勉強の計画」なる明後日の事項になすりつけている点で「自己認識能力の欠如」のおまけつきです。立ててもいない「勉強の計画」に不合格の原因を求めること自体、欠席裁判でしかなく、「勉強の計画」に失礼です。海より深い反省をお願いいたします。

次ページ計画は「みじん切り」かつ「ちょい背伸び」で立てよう
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