【ワシントン=川合智之】オバマ米大統領ら米英仏独とイタリア、欧州委員会の首脳は3日、経済情勢が悪化するウクライナ情勢についてテレビ会議を開く。ウクライナ中央銀行が決めた主要政策金利引き上げを巡り同国への経済支援策を検討するほか、同国東部での停戦合意の履行状況などを話し合うとみられる。米ホワイトハウスが発表した。
ウクライナが経済危機に陥れば欧州にも混乱が波及する恐れがあることから、米欧は警戒感を強めている。欧州諸国はウクライナを経由するパイプラインを通じてロシア産天然ガスを輸入している。ロシアが2009年にウクライナへのガス供給を停止した際には、欧州も打撃を受けた。
協議ではロシアや親ロシア派武装勢力に停戦合意の順守を求めるとともに、戦闘が続く地域への欧州安保協力機構(OSCE)の監視員受け入れなども促す見通しだ。
米は停戦合意が実施されなければ殺傷能力のある武器をウクライナ軍に提供することも検討している。英は兵士の訓練のため英軍をウクライナの非戦闘地域に送る方針だが、独仏などは紛争の飛び火を恐れ軍事支援には慎重な姿勢を示す。
オバマ、ウクライナ情勢