03月03日 19時24分
大手鉄鋼メーカーの「新日鉄住金」は、海外メーカーとの激しい競争が続く中、収益力の強化を図るとして、北九州市にある「八幡製鉄所小倉地区」の高炉を、平成30年度末をめどに休止する方針を発表しました。
発表によりますと新日鉄住金が休止を決めたのは、合併前の「住友金属工業小倉製鉄所」、今の「八幡製鉄所小倉地区」の高炉1基で、平成30年度末をめどに休止する計画です。
製鉄所で高炉などに従事する約190人の従業員については、配置転換を行うなどして、原則的に雇用を維持するとしています。
新日鉄住金は千葉県の製鉄所でも、高炉1基を休止する方針を決めるなど、国内の生産体制の効率化を図る一方、海外生産の強化を進めていて、今回の休止で八幡製鉄所は「戸畑地区」の高炉1基の体制になります。
進藤孝生社長は記者会見で「最適な生産体制を構築するためのもので、これによって製鉄事業の競争力は大きく向上できる」と述べました。
北九州市の北橋健治市長は「北九州市は近代製鉄業発祥の地でもあり、動向については多くの市民が深い関心を寄せていると思う。生産量は維持すると聞いているが、関連協力企業への影響も大きい八幡製鉄所が、地域経済で果たしている役割について、市民や経済界の思いも含めて経営トップに直接訴え、主要工場としての位置づけは変えないよう求めていきたい」と述べました。
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