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日本も見習うべきか 「資源小国」から「地熱大国」へ変貌したアイスランド いまや電力輸出も視野

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日本も見習うべきか 「資源小国」から「地熱大国」へ変貌したアイスランド いまや電力輸出も視野

スヴァルスエインギ地熱発電所で出た温水を活用した温泉施設「ブルーラグーン」 =首都レイキャビク南西(塩原永久撮影)

 ただ、電力市場が欧州と一体化した場合、自由化で先行する欧州諸国から、国や自治体が出資するアイスランドの一部の電力会社のあり方に、注文がつく懸念もある。

 アイスランドはすでに、発電部門と送電部門を別会社化する発送電分離をしているが、「(国営の)発電会社は私たちにとって大切だ。その組織形態を変えようという議論は、当面おきない」(通商産業省幹部)と、EU(欧州連合)並みの自由化と一線を画す。

 ◆日本の比率は0.3%

 同じ火山国の日本は世界3位の地熱資源量を持つ。ただ、環境保全をめぐる法規制や巨額の開発資金などがハードルとなり、電力需要に占める地熱発電の比率はわずか0・3%にとどまる。アイスランドでは、長期にわたる国の強力な後押しが、エネルギー転換を可能にしたといえる。

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