お久しぶりです。なんと4ヶ月ぶりの更新。Blog続けるってのは大変というか最早修行、苦行ですね。

さて、先週はバルセロナに行って参りました。目的はAwwwards Conference 2014。僕らが大好きなオンラインWebデザインアワード「Awwwards」のカンファレンスです（そちら含めたバルセロナ滞在レポートはメンバーが別途用意していますのでお楽しみに）「全メンバーで行く」というのが今回の遠征の重要な要件のひとつだったのですが、その意図を忘れないように記しておこうと思います。

バルセロナを訪れた目的はメンバー（特に若手）に「普通」の基準をあげてもらうこと。もちろんカンファレンスですから、トレンドに関する情報収集や、各企業とのご挨拶なんかも目的のひとつではあったのですが、最も重要視したのは自身の「普通」基準をあげてもらうこと。WEB表現を牽引する世界中のデザイナー・デヴェロッパーが集まるこのカンファレンスに、ちょっと背伸びして自分たちも参加する。「一流と場所を同じにする」という感覚を全員で味わう。老いも若きも関係ない実力主義の表現の世界で、彼らと同じステージに立ってるんだと全員で自覚ないしは錯覚してもらう。それが今回、バルセロナを訪れた目的でした。

日本で憧れていたあのアートディレクターがその辺で喋っている。「Hi」と言えば繋がれる。初対面で既に実力を認め合っているというカンファレンスならではの特異な環境のなかで、対等な交流を深めてくれるととっても素敵。そんな様に考えていたと想います。実際、クールなデザイナーやクレイジーなデヴェロッパーたちと何故かうちの滞在先の1階にあるハワイアンバーで呑む、というある種のハプニングもありましたし、そこは達成できたのかなと想っています。

ちなみに「全員で」にこだわったのはメンバー間で温度差を創るのは僕が面倒くさいですし、偉くならないとそういう場所にいけない、ってのも非常に効率が悪い。若い頃にいいものを見た人ほど後で伸びると信じているから、でしょうか。

うちは創業以来ずっと会社組織ではなく個人としての実力を育てる方向で進めてきました。もちろん、おかげさまでレターズやStrongholdの名のもとにお仕事をいただくことも増えてきましたが、今も変わらずうちの存在価値は個人にあると考えています。他業種はいざ知らず、クリエイティブにおいて今後、個人の強さが確かとなってくる職種はありません。実力に加えて、姿勢や品格。全部ひっくるめて、すげえけど良い人！そんなメンバーが集まるチームであればいいなと想っています。ジェダイ。タートルズ。スポンジボブ。最後、違うか。

でも、正直「楽しかったー」で彼らメンバーの感想は終わるんだと思います。上に書いたことは僕の自己満足でしかないから、それはそれでいいかなとも想っています。無論、彼らにとって楽しければという条件付きですが。ただ、きっと何年か経ったときに、いい経験出来たな、とか、あの感覚が今の自分だな、とか自らが置かれていた環境が、傲慢な表現ですが「想われていた」と自覚する瞬間へ向けて積み重ねて行くことがクリエイターをサポートする唯一の方法なんじゃないかなと想ってます。

そういう意味では、今回のバルセロナは僕にとっても凄く良い機会でしたし、終始笑顔の耐えない1週間でした。

言葉にして外に出すと気持ちは得てして陳腐になってしまうので、あまりこういうことは書きたくないというのが本音ではあるのですが、もう少しおじさんになったときにお前も若かったな、といえる材料、いわばmixi日記のような、を書いたと想えば多少は気が楽です。長期休暇を笑って許してくれたクライアントとパートナー、そして家族に感謝を伝えて、最後としたいと想います。では、また。レポートもお楽しみに。