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釈放された男性 再審決定
02月27日 19時55分

釈放された男性 再審決定
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女性に乱暴したとして懲役12年の刑が確定し、服役していた男性が、無実を訴えて、再審=裁判のやり直しを求めていたのに対し、大阪地方裁判所は27日、再審を認める決定をしました。検察は、すでに男性を釈放しており、今後、裁判で無罪が言い渡され、確定する見通しです。
この男性は、平成16年から20年にかけて、大阪市内で同じ女性に乱暴したり体を触ったりしたとして、懲役12年の刑が確定し、服役しました。
男性は、一貫して無実を訴え、服役から3年余りがたった去年9月、大阪地方裁判所に、再審=裁判のやり直しを求めました。
これについて、検察は、改めて捜査した結果、被害者とされた女性や目撃者の話がうそだったことが分かったとして、去年11月、裁判所の判断を待たずに男性を刑務所から釈放する異例の措置をとっていました。
27日の決定で、登石郁朗裁判長は、「女性を診察した記録には、『体に乱暴された痕跡がない』とする趣旨の記載があり、女性が被害を受けていなかったことを強く裏付けるものと言える。うそをついていたことを認めた女性と目撃者の新たな証言は信用でき、無罪を言い渡すべき明らかな証拠だ」として、再審を認めました。
検察は争わない方針で、今後、裁判で男性に無罪が言い渡され、確定する見通しです。
再審を認める決定について、大阪地方検察庁の北川健太郎 次席検事は「客観証拠を発見できなかったうえ、虚偽を見抜けなかったのは遺憾だ。刑の執行を停止し、すみやかな再審開始がなされるように対応しており、再審でも、引き続き、適正かつ公正に対応したい」としています。
再審を認める決定について、後藤貞人弁護士は「冤罪は明白で、男性を有罪とした1審、2審ともに事実認定に大きな問題があった。
確定判決は、『女性がうその被害を言うはずがない』と頭から決めつけ、事実への謙虚さに欠けていた」と話しています。