【J1】サッカーダイジェスト担当記者が2015シーズンを展望 FC東京編|“武藤依存症”を改善できるか

カテゴリ:Jリーグ・国内

白鳥和洋(サッカーダイジェスト)

2015年03月03日

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ストロングポイントは強固な守備ブロック。

右足負傷の平山は開幕戦に間に合わない。激戦区のインサイドハーフは、コンディション次第で三田や羽生が先発する可能性も十分ある。/フォメーション内、赤字の選手は新戦力。

 2004年以来の2ステージ制で開催される2015シーズンのJ1が、いよいよ3月7・8日に開幕する。果たして、開幕戦に臨む各チームの仕上がりはいかなるものか。
 
 ここでは、フィッカデンティ政権2年目で悲願のリーグ制覇を目指すFC東京をクローズアップ。オフからの動向を踏まえ、今シーズンを展望する。
 
――◆――◆――
 
FC東京
昨季リーグ成績:9位 勝点48 12勝12分10敗 47得点・33失点
 
 
 
Q
オフの採点。 補強を含めたここまでの準備は100点満点で何点?
 
65点
 
 前田という強力なストライカーを迎え入れたが、補強のインパクトはいまひとつ。噂された外国籍選手(最有力は元コロンビア代表FWのカルメロ・バレンシア)の加入話が3月2日時点で立ち消えになった気配もあり、地味な印象が拭えない。
 
 とはいえ、「日本人選手だけでも十分に戦える」というスタンスのフィッカデンティ監督に、焦りはない。昨季の主力メンバーを中心に、復帰組の4人(林、丸山、幸野、橋本)にもカウンターサッカーのエッセンスはだいぶ浸透しており、練習試合ではFC東京U-18から昇格したルーキーの佐々木も好プレーを披露。組織構築の点では、良い準備ができている。
 
 
Q
昨季から大きく変わった点は?
 
 ピッチの外では、クラブ史上初めて東京ガスサッカー部(FC東京の前身)出身の社長が誕生。なにより育成に力を注いだ阿久根氏からバトンを受け取った大金氏は、前任者のこだわりを引き継ぎつつ、「結果にもとことんこだわっていく」と2月4日の新体制発表会で宣言した。スローガンの副題「すべては勝利のために」には、文字どおり結果への追求というメッセージがこめられている。
 
 ピッチの中では、やはり前田の加入。日本代表での実績もあるストライカーが武藤の負担を軽減できれば、昨季からの課題──決定力不足は解消されるはずだ。

Q
チームの最大の強みと懸念材料は?
 
 日本代表CB・森重が軸となる強固な守備ブロックこそ最大の強みだ。最終ラインの4人に加え、左右のインサイドハーフ、アンカーの高橋が連動するディフェンスはかなり機能的で、さらに武藤、河野らの献身により前線からのプレスも効いている。
 
 一方で改善したいのが、昨季の終盤戦は“武藤依存症”に陥っていたオフェンス。前田以外で得点力アップの切り札になりそうなのは、リオ五輪世代の中島だろう。アイデア豊富で技術も秀逸な天才MFが攻撃に奥行きと幅の両方をもたらせれば、チームはスペクタクルも提供できるようになる。

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