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» 2015年03月03日 08時38分 UPDATE

中1殺害、「LINE返事遅い」と殴り続け SOS発信もLINEで 大人に見えぬSNS交友 (1/3)

殺人容疑で逮捕されたリーダー格の少年(18)は、中1の上村遼太さんを正座させ殴り続けた。暴行の理由は「LINE」の返事が遅かったこと。一方で上村さんがSOSを発していたのもLINEだ。

[産経新聞]
産経新聞

 「生意気だ」。1月中旬の未明の住宅街。殺人容疑で逮捕されたリーダー格の少年(18)は、中学1年の上村遼太さんを正座させ、約10分間、殴り続けた。その場にいた10人近くのうち1人が止めて終わったが、上村さんの頬は腫れ上がり、顔立ちが変わるほどだった。目の周りには痛々しいあざが残った。

欠かせないツール

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 暴行の理由は、無料通信アプリ「LINE(ライン)」の返事が遅かったという些細(ささい)なことだった。上村さんはこのころから「グループを抜けたい」と思うようになる。

 事件に関係する少年たちの主な連絡手段は、LINEだった。一方で上村さんがSOSを発していたのもLINEだ。殺害される数日前、「殺されるかもしれない」と同級生の女子生徒にメッセージを送っていた。「無料通話もあり、LINEは少年、少女に欠かせないツールとなっている」と捜査幹部。3少年の逮捕の決め手の一つになったのもLINEの通信記録だった。

 今回の事件では、短文投稿サイト「ツイッター」の投稿も問題となった。事件発覚の数日後には、《見つけたらすぐ連絡ください》と記載された顔写真付きの投稿が出回った。投稿は根拠もなく「犯人」として複数の人物を名指し。さまざまなサイトに転載され、まるで既成事実であるかのように流れた。

少年事件の“温床”

 最近の少年事件の多くに、ネットのツールが関わっている。

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