アラン・レネ監督1周忌追悼企画「夜と霧」を35ミリ上映
フランスの巨匠アラン・レネ監督の1周忌追悼企画として、世界で初めてアウシュビッツでの大量虐殺を告発したドキュメンタリー「夜と霧」(1955)を、3月1日の命日に東京・千代田区の岩波ホールで35ミリ上映する。
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レネ監督の名を世界に知らしめた同作は、ヒトラーが1941年12月に出した総統命令「夜と霧」をタイトルとし、この事件が人々の記憶から薄れることを懸念したレネ監督が、マウトハウゼン強制収容所での生活を経験した詩人ジャン・ケロールの協力を得て監督した。戦後の廃墟となった収容所をとらえたカラー映像と、人間が家畜のように処理された過去のモノクロ写真や映像を対比させた手法を用い、二度と繰り返してはならない惨劇を糾弾する。
なお、今年はアウシュビッツ収容所解放70周年にもあたり、上映当日は、ジャーナリストで映像作家の田原総一朗氏が、歴史の重い側面を映像化してきたレネ監督が、遺作「愛して飲んで歌って」で“人生、愛して飲んで歌って”という軽やかなテーマにたどり着いた境地を語るトークイベントが行われる。「愛して飲んで歌って」は2月14日から公開。
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