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 「派遣労働はモノ扱いだった」。政府が今国会に提出する予定の労働者派遣法改正案をめぐり、厚生労働省幹部がこんな発言をしていたことを、民主党の西村智奈美氏が2日の衆院予算委員会で明らかにした。厚労省は発言について調べる方針だが、今後の改正案の審議に影響しそうだ。

 発言したのは、派遣法を所管する厚労省需給調整事業課の富田望課長。1月末、派遣の業界団体の会合で「派遣労働は期間がきたら使い捨て、モノ扱いだった」と語り、派遣法改正案について「ようやく人間扱いするような法律になってきた」と述べたという。

 西村氏が「モノ扱いという認識で法案の議論をしているのか」と迫ったのに対し、塩崎恭久厚労相は「発言の真偽をしっかり調べたい」と答弁した。

 富田課長は2日午後、呼ばれた民主党の会合で発言の趣旨を認めている。