大阪都構想:広報紙の最新号 発行見送り
毎日新聞 2015年03月02日 13時41分
大阪都構想の協定書(設計図)をとりまとめた法定協議会(会長、今井豊大阪府議)の広報紙「協議会だより」について、3月に予定していた最新号の発行が見送られることになった。協定書案に反対する会派の意見掲載に大阪維新の会が難色を示したためだが、自民党や公明党など野党側は「協議会での議論を報告すべきだ」と反発している。
法定協だよりは議論の中身を広く知らせる目的で、これまで計3回発行されている。第4号は6日に新聞折り込みで大阪市内に約90万部配布する予定で、協定書案に加えて1月の議論での各会派の意見を掲載するはずだった。しかし、「大阪にはいわゆる都構想は必要ない、無駄である、無意味であるということが、より明確になりました」などとする自民の意見表明について、維新府議が法定協の代表者会議で「載せるのはおかしい」と主張。自公側が「これまでも各会派の意見を平等に取り扱ってきた」と反発していた。
大阪府市大都市局によると、第4号の納入日は今月3日で、印刷代は業者と330万円で契約していた。見送りとなったため、損害賠償の請求を受ける可能性があるという。
橋下徹大阪市長は2日、「行政の広報紙なので行政的な説明に限るべきだ。出すべきだとは思うが、中身の合意がとれない」と記者団に述べた。【山下貴史】