脳梗塞のなりやすさと関係のある遺伝子の変化がこのたび特定された。
遺伝子検査で調べることができれば、脳梗塞のリスクを判定でいる可能性もありそうだ。
韓国CHA大学医学部のチョウ・ユンキュン氏らの研究グループが、プロスワン(PLoS One)誌で2015年2月6日に報告している。
脳卒中は死因上位
脳卒中は日本でも死亡原因として重要。韓国でも死亡原因の第2位になっている。脳卒中には、脳の中で出血を起こす脳出血と、脳の血管が狭くなって血流が滞る脳梗塞、さらに、動脈のこぶ状のふくらみが破裂するクモ膜下出血がある。今回は脳梗塞との関係が判明した。脳梗塞は遺伝的な要因と環境的な要因による影響を受けてくる。
研究グループは、ある遺伝子と脳梗塞との関係を調べたところ、関連ありという結果になった。
「1塩基多型」とは
人の細胞では、DNAで保たれている遺伝情報に基づいてタンパク質を作り出している。DNAは4種類の「塩基」と呼ばれる分子の並んだ文字列で表現されている。塩基が入れ替わると遺伝情報も変化する。塩基が1カ所だけ変化することを1塩基多型(SNP、スニップ)と呼ぶ。
1塩基多型の中には、病気のなりやすさや体質を変わる影響を持つものがある。
動脈硬化と関連
今回、「還元葉酸キャリア-1(RFC-1)」というタンパク質に関係した遺伝子について3つの1塩基多型を調べた。
RFC-1は、血液中の「ホモシステイン」と呼ばれる動脈硬化と関係する物質に関わる。ホモシステインを調整しているのが、ビタミンの一種である「葉酸」と「ビタミンB12」で、RFC-1は葉酸をさまざまな細胞に送り届ける役割を持つ。
対象としたのは、症状を伴う脳梗塞の584人、症状の伴わない脳梗塞の353人、脳梗塞のない505人。
RFC-1の3つの多型、病気の状態、葉酸値とホモシステイン値の関連を分析した。
「3つ」でリスクに
結果として、RFC-1の3つの1塩基多型は、脳梗塞の人と脳梗塞ではない人との間で明らかに差があった。リスクの高い変化を特定できるわけだ。
環境とも関係していた。脳梗塞のリスクをあらかじめ知るためにも役立ちそうだ。
文献情報
Cho Y et al. Association of Reduced Folate Carrier-1 (RFC-1) Polymorphisms with Ischemic Stroke and Silent Brain Infarction. PLoS One. 2015;10:e0115295.
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25659099
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