子宮頸がんにおいて、抗がん剤「テガフール-ウラシル(UFT)」を高用量で服用する治療は、特に病状の進んだ人で、生存の延長に効果的であると分かった。
熊本大学大学院生命科学研究部を中心とした研究グループが、婦人科腫瘍学分野の専門誌ジャーナル・オブ・ガイナコロジック・オンコロジーのオンライン版で2015年2月17日に報告した。
UFTの生存への効果を検証
「テガフール-ウラシル(UFT)」は、多くのがん治療に使われている抗がん剤だ。UFTの主成分「テガフール」は、服用後、有効成分「フルオロウラシル(5-FU)」に変化する。一緒に配合されている「ウラシル」には、フルオロウラシルが体内で分解されるのを防ぐ役割があり、薬の効果が長時間持続する。通常、用量は1日当たり、テガフール300~600mg相当量とされている。
研究グループは、子宮頸がんのUFTによる治療を1日600mgの高用量で行った場合の、薬の効果と副作用を検証した。
検証は、1986 年4月から1997年3月までに熊本の病院で子宮頸がんの治療を受けた309人の治療データを基にして行われた。
このうちの162人は、「維持療法」としてUFTを服用しており、この人たちを「UFTグループ」とした。維持療法とは、最初の抗がん剤による治療期間の終了後、さらなる効果の改善を目的として、引き続き行われる化学療法だ。
UFTグループのうち、103人(64%)はUFT治療を90日以上続けて受けていた。また、137人(84.6%)が1日600mg服用しており、残りの人は300〜400mgだった。
残りの、UFTによる治療を受けていなかった147人は、「コントロールグループ」とした。この2つのグループの治療成績を比較し、UFTの生存への効果を解析した。
UFTは生存延長に効果的
結果、全生存率は、コントロールグループに比べて、UFTグループで明らかに高かった。
特に、UFTが生存の延長に効果的だったのは、進行ステージ3(がんが骨盤まで達した進行期)の人、扁平上皮がん(子宮頸部の内壁組織のがん)の人、放射線治療を先行/併用した人だった。
一方、多く見られた副作用は、吐き気と嘔吐(約12%)、食欲不振(約10%)、白血球減少/好中球減少(約6%)だった。
UFTによる維持療法は、高用量が良いようだ。
文献情報
Sakaguchi I et al. High-dose oral tegafur-uracil maintenance therapy in patients with uterine cervical cancer. J Gynecol Oncol. 2015 Feb 17. [Epub ahead of print]
http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25686399

コメント0 件のコメント
▼コメントを開く