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 2日午前5時35分ごろ、長野県の北東中部の広範囲で停電が発生し、一時は長野市などの約38万戸で停電となった。長野新幹線は長野―軽井沢間で始発から約3時間半にわたって運休となった。中部電力が原因を調べている。

 中部電力によると、停電したのは長野市や上田市、安曇野市などで、午前10時6分にすべて復旧した。送電線「信濃東信線」(27万5千ボルト)の送電が停止したためだという。

 JR東日本によると、長野新幹線は午前6時すぎの始発から運転を見合わせ、午前9時40分の運転再開まで上下線計15本が運休した。在来線の信越線や篠ノ井線も一時運転を見合わせた。長野県内の道路では信号も停止し、警察官が交差点で交通整理にあたった。

 JR長野駅(長野市)では、利用者が新幹線の運転再開を待った。出張で長野に来ていたという川崎市の会社員岡元茂樹さん(56)は、会議で横浜に向かう予定だった。「ホテルでニュースを見ていたらテレビと電気が消えた。会議に間に合わない」と話した。

 横浜市に単身赴任する公務員嵯峨裕二さん(50)は長野市の自宅で週末を過ごし、始発の新幹線で職場に向かう予定だった。「今日は月初めで忙しい。行かないわけにはいかない」と2時間以上、ホームで待ち続けた。