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大河ドラマ「龍馬伝」のふるさと高知から、坂本龍馬関連の話や、彼の生誕地近くの日曜市、火曜市など街路市のトピックなど、観光情報、食の情報をお届けしています。愛すべき日曜市のおじちゃん、おばちゃんの話、おいしい食べ物や農業の話、旅のつれづれ、街角の経済や投資の話題、歴史や土佐の風土など、考えたこと、感じたことをつづります。

坂本龍馬と幸徳秋水

土佐は自由民権発祥の地。明治期、たくさんの民権家やジャーナリストを出しています。

きょうの高知新聞26面には、大逆事件を題材にした劇「大逆百年ノ孤独」が16日に高知市で上演される記事が掲載されています。

演じるのは兵庫県の劇団「藝術交響空間◎北辰旅団」で、自由民権記念館(088・831・3336)にて。

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今から100年前の1910年、現四万十市出身の幸徳秋水らが、天皇暗殺を企てた罪で捕らえられ、翌年処刑された大逆事件。

秋水が「えん罪」だったことは間違いないようですね。

秋水は安芸市出身のジャーナリスト、黒岩涙香が経営する「萬朝報」の記者をやっていて、日露戦争前に非戦論を唱え、退社。その後、社会主義者から無政府主義者に。

当局に目をつけられていたようです。

師匠は「東洋のルソー」、高知出身の中江兆民。長崎にいるときに、「中江の兄さん、たばここうて、きておおせ」と、坂本龍馬に頼まれた逸話が残っています。

龍馬の「使いぱっしり」の兆民はのちに西洋思想を日本に紹介し、自由民権の思想的支柱になっていく。

ここから、龍馬→兆民→秋水の流れが確認できます。

龍馬もアメリカの民主主義を新政府のモデルにしていたようですが、兆民、秋水と時代を下るに従って過激になってきますね。

ただ、龍馬と秋水の共通点はできるだけ戦(いくさ)を避けようとしたこと。

龍馬は日本海軍の草創期に携わった者として、桂浜に銅像ができたとき、当時の海軍の船が祝砲を鳴らしたという側面と、民主主義政体を目指していたことから、左右両方の陣営から受けがいいんですね。

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彼は幕府と一戦も辞さずという気構えは持っていたけれど、内戦をできるだけ避けようとして大政奉還を画策した。

「龍馬伝」の龍馬の「けんか嫌い」はいいところを突いていると思います。

龍馬の「けんか嫌い」の思想的遺伝子が、兆民、秋水と受け継がれて来たのでは。

ちょっと強引かも知れないけど、そう考えるとまた近代史が面白く感じられます。

劇団「北辰旅団」座長の北野辰一さん(高知市出身)は「非戦論など国家の理想の形を追った秋水の思想は、夢のない今だからこそ訴える力がある」と話しています。

龍馬関係の記事は→こちら

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