2月末から施行される特別措置法によって、もはや空き家を持っている人が、出費から逃れることはできない。
いまはまだ両親が健在で実家に住んでいるが、近い将来、間違いなく空き家を持つことになる人は何をすべきか。
実家への愛着よりも、損を出さないほうが大事と考える人にとって最も有効なのは、相続しないという選択だ。
「家屋と土地の相続だけを放棄するのは、現行の法律上はできません。その場合は、家だけでなく、親の資産すべての相続を放棄しなければならないんです。
兄弟がいる場合は、兄弟のうちの誰かが、『住んでもいい』と言ってくれるケースはある。また、自分が相続した後に売ろうと思っても、『思い出があるから嫌だ』といって兄弟の中で意見が分かれることもある。誰が相続し、管理するのか。事前に家族でよく話し合っておくべきでしょう」(ファイナンシャルプランナーの横川由理氏)
昨年8月に施行された改正都市再生特別措置法も見ておくべきだろう。これは、広域にわたってバラバラに住んでいる地方の住民たちを一つの場所に集め、まとまって住んでもらおう、という計画だ。
「その場所を居住誘導区域と呼びますが、これは各自治体によって決められている。その中心区域は、建物の容積率を上げたり、あるいは税制優遇もされるようになる。これから空き家を持つ人は、家のある場所が居住誘導区域になるかどうか、よく見ておいたほうがいい。もし入るなら、将来的に資産価値は維持されますからね」(不動産コンサルタントの長嶋修氏)
親の実家が負債としてのしかかる時代は、すでに来ている。そのとき考えるべきは、得をする方法ではなく、いかに損を出さないか、なのだ。
「週刊現代」2015年2月28日号より
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