<スゴ技Q ラクラク!サクッ!天ぷらお悩み解決大作戦>
専門家ゲスト:山田昌治さん(工学院大学 工学部応用化学科 教授)
ゲスト:くわばたりえさん、假屋崎省吾さん(華道家)
VTRゲスト:さかなクン
リポーター:宮下純一さん(タレント・元水泳選手)
<【9時台】フィンランド発子育て支援 ネウボラ >
リポーター:山田大樹アナウンサー
食卓が豪華になり、かつ、コツさえ覚えればたっぷりの量を短い時間で作れる、和食の王さま・天ぷら。しかし、あさイチアンケートでは、「好きだけど作らない」という方が、なんと7割以上!自宅で作るのをためらう理由として多かったのが、「衣がベトッとする」、「カロリーが高い」、「キッチンが汚れる」という“三大お悩み”。天ぷらを揚げて40年以上の達人、そして、小麦粉や魚介類の専門家に、惜しみなく技を伝授していただき、お悩みを解決しました。
初心者でも、失敗なくサクッと仕上がる衣液を作る方法から、揚げたときの油ハネを押さえる技、そして、えび天や野菜天はもちろん、残り物も使えて家計に優しい「かきあげ」をカラッとカロリー控えめに仕上げる極意、そして、買ってきた総菜の天ぷらをおいしく温め直す技まで。天ぷらにまつわる技の数々をご紹介しました。
天ぷら作りの工程の中でも大切なのが、「衣液作り」と「油で揚げる」の2つです。
そこで、東京・銀座に天ぷら店を構える近藤文夫さんにサクッとさせる衣液の秘密を教えてもらいました。近藤さんはまず、卵と水を混ぜた、「たまご液」を作ります。この「たまご液」を作るときの卵と水の割合は、「Lサイズの卵1個」に対して「水500ミリリットル」。そして、混ぜるときは、水に卵を割り入れてから混ぜるのが近藤さんのオススメです。卵白は水溶性のため、卵のドロッとした部分も溶けやすく、軽く混ぜるだけで均一な「たまご液」が作れます。この「たまご液」と小麦粉を混ぜて、衣液を作りますが、そのときの近藤さんの技は、「たまご液」の中に小麦粉を2から3回に分けて入れること、そして、泡立て器を使って8の字を描くように混ぜることです。こうすると、混ぜる回数が少なく済むので、小麦粉に含まれる、たんぱく質どうしがくっついたグルテンという物質ができにく、サラッとした衣液になるので、具材に薄く衣をつけることができます。
<取材協力>
近藤文夫さん(天ぷら店 店主)
衣液を作る際に、どのくらい混ぜていいかが分からず、混ぜ過ぎると、ボテッとした衣液になってしまいます。そこで、小麦粉の専門家、大学教授の山田昌治さんオススメの方法は、電子レンジにかけて温めること。小麦粉どうしを結ぶ部分に酸素が結びつき、酸化します。酸化した小麦粉は、水分を加えてもたんぱく質どうしが結合せず、いくら混ぜてもグルテンが出来ることはありません。
※3分以上電子レンジにかけると、焦げる可能性があります。
※サクサクした食感を大切にするクッキーにも使えます。しかし、グルテンができないので、
作るときに、通常はさっくり切るように混ぜますが、電子レンジにかけた小麦粉を使う場合は、
しっかりこねてください。
<取材協力>
山田昌治さん(工学院大学 工学部 応用化学科 食品化学工学教研究室 教授)
もうひとつの大事なポイント、揚げる工程も、天ぷら店の店主、近藤さんに教えてもらいました。
天ぷらを家庭で揚げるときのオススメの調理器具はフライパン。底が平たいので、油を均一に加熱することが出来るからです。そして、油の量はフライパンの底から3センチメートル程度にすることが、近藤さんのオススメです。
天ぷらは、油の温度を上げることが難しく、たくさんの量の油を使うと、具材を入れて一度温度が下がった場合、再び温度が上がってくるまでに、時間が掛かってしまいます。3センチメートルだと、一度下がった温度も戻りやすいので、低い温度で揚げている時間を短くでき、サクッと揚げられるのです。
野菜・・・170度
魚介類・・・180度
具材を入れて油の中で浮いてきたら弱火にし、泡の勢いが弱くなったところで上げる。
※電子レンジにかけた粉を使う場合は、それぞれ-10度、揚げ時間は+10~20秒。
<取材協力>
近藤文夫さん(天ぷら店 店主)
<実験協力>
「東京ガス」
家でかき揚げを作ると、“具材がバラバラになり、うまくまとまらない”“無理にまとめようとして衣が分厚くなった”などといった経験がある人は多いのではないでしょうか。そこで、天ぷら店の近藤さんに、目からウロコの技をご紹介いただきました。
具材は冷蔵庫の残り物野菜でOK。今回、近藤さんが使ったのは、たまねぎ、にんじん、しいたけ、みょうがの4種でした。
これらの野菜は、大きさをそろえることで、火のとおりを均一にします。そして、まず小麦粉を薄くまぶします。そこへ衣液を加えて混ぜるのですが、かき揚げの場合は、さらにたまご液を追加するのがポイント。割合は、衣液:たまご液が4:1です。
シャバシャバな状態の衣液をまとわせて、平たい木べらに載せて、滑らせるように油の中へ入れます。油へ入れると、一度バラバラになりますが、バラバラになった具材を、上に重ねることでまとめていきます。上の部分は、熱で衣が固まっていないため、まとまらせることができるのです。わざと一度バラバラにすることで、具材の周りに薄くまとった衣だけでくっつけることができ、かつ、中までしっかり火がとおったかき揚げを作ることができます。
<取材協力>
近藤文夫さん(天ぷら店 店主)
キッチンの油汚れの元となる油はね。天ぷらで油はねといえば、いかの天ぷらです。
いかがはねる原因は、いかの皮にありました。海のいきものに詳しい、おさかな博士の「さかなクン」によると、加熱すると、いかの身が収縮するのに対して、皮は収縮しないので、皮に力がかかります。それが限界まで達すると、皮が勢いよく破れ、その衝撃で油が飛び跳ねるのです。
実は、いかの皮は、外側に3枚、そして内側に1枚あります。
いかの皮むきは、なかなか面倒。そこで、いかの皮むきを簡単にする技を、さかなクンが教えてくれました。
さかなクンがオススメするのは、いかをあらかじめ冷凍しておくことです。冷凍すると、ぬめりもが少なくなり、皮をむきやすくなるからです。
キッチンペーパーを使って、端から皮をむいていきます。薄く膜のように付いている2枚目の皮は、シールをはがすように、勢いよく力を入れてむきます。3枚目の皮は、糸のように細く薄い皮なので、あまり力を入れずに優しく引っ張るのがコツです。最後に内側の皮を剥がせば、皮むき終了。この下準備をすると、衣液をつけて油に入れても、油がはねなくなります。
※揚げる時間の目安:180度で30秒。
ただし、電子レンジにかけた、スゴ技の小麦粉を使う場合、170度で40秒揚げ、そのあと、1分程度 余熱で火を通してください。
<取材協力>
おさかな博士 さかなクン
※フライパン上でしっかり熱して油を流れやすい状態にし、それをキッチンペーパーで 吸わせるのが、スタジオ出演の山田さんのオススメです。
今、日本で注目され始めている、フィンランド発の子育て支援「ネウボラ」。番組では、山田アナウンサーがフィンランド大使館を突撃取材。イクメン大使とも呼ばれるフィンランド人参事官のご自宅までお邪魔して、「ネウボラ」のなんたるかを探ってきました。日本で始まっている「ネウボラ」を目指す動きも取材。「ネウボラ」、日本にも広がるか?!
フィンランドでは、すべての自治体に「ネウボラ neuvola(=アドバイスする場)」と呼ばれる子育て支援の拠点が設置され、そこで、妊娠中から出産あとのあらゆるサポートがワンストップで受けられる仕組みが整っています。「ネウボラおばさん」と呼ばれるかかりつけの保健師が常駐し、妊娠中から、子どもが小学校に上がるまで、切れ目なくサポート。子どもの健康や発達だけでなく、両親のメンタルケアや悩みの相談まできめ細やかに対応している。フィンランドの妊婦の9割以上が利用しています。
出産に際し、政府から支給される母親手当のひとつ。育児パッケージか、現金140ユーロのどちらかを選ぶことができますが、ほとんどの家庭が育児パッケージを選んでいます。約50点、総額4万円相当(270ユーロ)の育児グッズが入っています。ネウボラか医療機関で妊婦検診を受けることが条件で、所得制限はありません。妊婦検診への動機付けのために導入され、現在ではほぼ全員が妊婦検診を受け、リスクの早期発見・早期予防に貢献しているそうです。
生まれてくる子ども全員への、社会からの分け隔てない祝福と歓迎のシンボルとなっています。
住所:〒106-8561
東京都港区南麻布3-5-39
電話:03-5447-6000
子育て支援団体「古民家ママス(ネウボラ・ネット)」が開く子育てサロン。地域から「ネウボラ」を目指して活動しています。看護師や保育士などの資格を持ったスタッフも多く、子育て中の母親のサポートを行っています。
<連絡先>
代表 よしはらさきこさん
(問い合わせ用携帯電話:090-3438-0964)
千葉県浦安市は昨年10月から、「浦安版ネウボラ」として、切れ目ない子育て支援の制度を導入。その一環として、母子手帳の交付時と出産前後、そして子どもの1歳の誕生日前後に、「子育てケアプラン」を作成することにしています。ことし4月から、浦安市で出産し、ケアプランを作成した家庭に対し、オーガニックコットンの衣類の入ったマザーズバックを「こんにちは赤ちゃんギフト」として贈る予定。ネウボラの「育児パッケージ」を参考にしているそうです。
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