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阪神梅田駅名物「ミックスジュース」も消える? 76年ぶり大改修後のスタンド去就未定…常連客「場所移してでも残して」

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阪神梅田駅名物「ミックスジュース」も消える? 76年ぶり大改修後のスタンド去就未定…常連客「場所移してでも残して」

阪神電鉄梅田駅の大規模改修で去就が注目されるジューススタンドで名物のミックスジュースを飲む常連客=大阪市北区(大竹直樹撮影)

 1日16万人が利用する阪神電鉄梅田駅(大阪市北区)が3月から76年ぶりの大規模改修工事に入ることに伴い、駅構内の小さなミックスジューススタンドの去就に注目が集まっている。ジューススタンドの草分け的存在で半世紀近く続く人気店だが、駅改修後の存続が「未定」のためだ。ジューススタンドは改修後の完成予想図にも描かれておらず、名物のジュースを愛してやまない常連客たちはやきもきしている。

 「ここでミックスを飲むのが日課。なくなったら寂しい。場所を移してでも残してほしい」。30年以上通い続ける常連客の一人、大阪市住之江区の横山浩さん(71)は、そう言ってミックスジュースを飲み干した。

 阪神梅田駅の地下2階東改札口前に、わずか1・5坪ほどの「梅田ジューススタンド」がオープンしたのは昭和44年11月だ。

 売り上げの9割が特製のミックスジュース。みかんに桃、バナナ、牛乳、砂糖、氷をミキサーにかけてつくったもので、しゃりっとした独特の食感が特徴。季節によって氷の量を微妙に変えるこだわりようだ。

 消費税3%が導入された平成元年に10円値上げして1杯140円として以降、四半世紀以上にわたり価格を据え置いてきた。ジューススタンドを営むサカイ(大阪市北区)の木下浩営業課長(56)は「消費税の引き上げ分は企業努力で何とかやっているが、ギリギリです」。

 てきぱきとした店員の動作もここの名物。店員の三谷真由美さん(44)は「できるだけお待たせしないようにしている。釣り銭は暗算で渡している」。注文から客にジュースが手渡されるまで2~3秒だ。

 平日はサラリーマンやOLらがひっきりなしに訪れるが、甲子園球場で高校野球やタイガース戦がある日は40~50人の長蛇の列ができる。最近は外国人観光客の姿も。梅田を代表する名物だけに、木下営業課長は「ずっと続けていきたい」と語る。

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