ロンドン五輪13日目 「内村航平 あとひとつだ、と思うと魔物が襲ってくる気がした」全日程終了した男子体操会見
ロンドン五輪12日目 8日=ロンドン 天候曇り、気温20度
男子体操の団体銀メダルを獲得した田中和仁、佑典、加藤凌平、個人総合で金メダル、床で銀メダルを獲得した内村航平が全日程を終了し初めてジャパンハウスで会見を行った。左甲を骨折した山室光史は先に帰国している。
内村は改めて「ほっとしている気持ちと、苦しいオリンピックだったという気持ち半分半分」と、団体の予選、決勝となかなか流れを返られなかった苦しさを口にした。
田中和仁 全日程が終わりホットしています。今大会の出来は50%。床とあん馬で失敗して頭が真っ白になった。3年連続で団体2位になっただけに悔しいが、途中アクシデントもあり苦しかったけれど、5人で最後まで戦えてよかった。今は、お母さんのご飯が食べたい。
田中佑典 不完全燃焼で、なんだかすっきりしない。すぐにリベンジしたいし、これを糧にリオまで頑張れるんじゃないかと思う。全体を通して、鉄棒のスペシャリスト枠で選ばれて、予選はダメだったが、決勝はいい演技ができたので7割くらいの力は出せた。(4位になったときには)何としても難度を認めてくれと祈りながら電光掲示を見ていた。ここに光史さんがいないことが残念です。諦めずに戦った銀も悪くない。
内村航平 今は、ホッとしている気持ちと、思い返して苦しいオリンピックだなという気持ち半分半分です。日本に帰っても試合が続くので、この悔しかった思いを、ひとつづつ試合にぶつけて行きたい。予選と団体であまり自分の力を出せず、個人と種目別で出せたんで50%くらい。団体で4位という結果に、自分のミスでこうなってしまい、何も言葉をかけられずにただ電光掲示板を見つめていたと思います。
(表情が硬かったのは)最初から最後まで6種目で長く体育館にいなければならなかったので、気持ちを引き締めていた、表情が硬かったかもしれない。
凄く悔しい銀メダルですが、北京の頃からずっと団体銀で、その悔しさでずっと頑張ってこられた。銀メダルで、また自分を突き動かす原動力ができたと思う。地元には、感謝と苦しいオリンピックでした、と伝えたい。今は(実家佐世保で)親の料理を食べたい。
あと一つだから大丈夫だと思うと、魔物に襲われる気がした。試技順が一番だったので、会場入りしてからできるのか分からなかった。着地を止めていけば金メダルを取れると思ったのでEスコアで勝負した。
このオリンピックに賭けすぎていて、いつもと同じ気持ちでできなかったのが、50%しか力が出せなかった理由です。
加藤凌平 金メダルを目指していたので少し悔しいが、それでものびのびやって取った銀なのでとてもうれしい。8割くらいの力は出せたんじゃないかな、と思います。あ然として頭が真っ白になった。監督やコーチが抗議して2位になったときには逆にうれしかった。
先輩方は悔しかったと思うが、僕は、初の大きな舞台で銀メダルを取れたので輝いてみえる。